【ハワイニュース】小児COVID−19関連多系統炎症性症候群(Multisystem Inflammatory Syndrome、略してMISーC)に注意
小児COVID−19関連多系統炎症性症候群(Multisystem Inflammatory Syndrome、略してMISーC)に注意
子供たちが新型コロナウィルスに感染した場合に、ハワイの小児科医が保護者に注意をするよう呼びかけているとKHONが伝えている。
小児COVID−19関連多系統炎症性症候群(Multisystem Inflammatory Syndrome、略してMISーC)と呼ばれるものだ。
これは、体内の異なる部分が炎症を起こすもので、心臓、肺、腎臓、脳、肌、目や大腸小腸などの消化管など様々な部分に起こる。
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、原因は不明だが、重症になったり死に至る事もあるという。
ハワイではデルタ変異株が現れてから、子供たちがコロナに感染する件数が増加している。
8月15日には5,216件だった子供の感染数は、10月6日には11,037件と急増しており、年齢別にみると最も増加している年齢層となる。
CDCは、8月下旬から全国的に小児MISーCが12%も増加していると先週発表した。
キアヌエヌエ小児医院のコートニー・タウム医師は「最近では集中治療室での治療が必要なほど重症の子供たちが出てきています。保護者の皆さんには、子供たちの様子を注意してみて欲しいと思います。コロナに感染してから10日間、14日間といった期間だけでなく、数週間後にも症状が出てくることもあります」と述べている。
新型コロナウィルス感染の症状というと感染直後からの呼吸困難が最も知られているが、小児MISーCは感染してから数週間後に現れる可能性もあるのだ。
「最初に感染してから数週間後に症状が出始めてきます。下痢や嘔吐、リンパ節の痛みなどで、呼吸器系の異常でないためにコロナとは関係なさそうに見えますが、もし感染後にこのような症状が出た場合には医師に相談してください。保護者たちは『この症状はコロナと関係なさそうだ』『呼吸が苦しくなってないからコロナではない』と思いがちですが、感染後には十分に注意を払ってください。もしMISーCであれば入院となるかもしれないし、心臓に炎症が起きたら重篤な状態になるかもしれないのです」
現在、子供に対するワクチン接種が米国食品医薬品局(FDA)検討されているが、タウム医師は承認されたらすぐに子供たちへのワクチン接種を推奨するという。
「他の人々が子供にワクチン接種を受けさせるかどうか様子を見てから決めたいという保護者がいますが、私はすぐに接種を受けさせることを強く勧めます。子供たちを含めた家族全員を守るための最善の予防手段なのです。もし不安があるのであれば医師に相談してください。ワクチンについての正確で最新の情報が手に入ります」
5歳から11歳までの子供に対するワクチンは11月頃に承認される見通しだ。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.10.12)
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