フロリダ州セミノールにある老人施設に住む1人の老人が電動車椅子に乗ってスーパーに買い物に出掛けたが、帰る途中に突然の嵐となっただけでも不運なのに、電動車椅子のタイヤがパンクしてしまうと言うさらなる不運が重なった。

その時仕事帰りの4人の青年が通りかかった。

「僕たちは仕事が終わって家に帰るところでした。疲れていたし、汚れていたし、早く帰りたいと思っていたのですが、嵐の中で明らかに車椅子が故障して困っている女性がいたのです。そのまま見過ごすわけにはいかなくて、助けることにしました」

4人の青年は大雨の中、壊れた電動車椅子を老人施設に向かって押し出したのだ。

1人は傘をかざし、3人が後ろから車椅子を0.75マイル（およそ1.2キロ）の距離を押したと言う。

青年の1人、ジョン・モーガンさんは「電動車椅子は重くて、その上に老人をのせ、しかもスーパーでの買い物もあったし、タイアがパンクしていましたから、かなりの重労働でした」と述べている。

老人施設に勤務しているケイティ・カストロさんは「ここは本当に静かなところなのですが、ある日男性の大声や笑い声が聞こえたのです。何事かと思ってみると、4人の青年が嵐の中、この施設の入居者をのせた電動車椅子を押しながら施設の入り口にある長い上りスロープを登っていたのです」

カストロさんはすぐに入り口に向かい、到着した入居者を無事に受け入れると同時に、4人の青年たちの親切に感謝をして記念の写真を撮ったと言う。

この写真と4人の行動はソーシャルメディアに投稿されて、賛辞の嵐が巻き起こったとフォックス・ニュースが伝えている。

カストロさんは「私には10代の息子たちがいますが、大きくなったらこのような行動ができる青年になってもらいたいと思います」と述べている。