空港カウンターで心停止した男性 救助者と喜びの対面
ワシントン州に住むパトリック・ベレットさんと妻のルイスさんはハワイ島を訪れていたが、今月1日、突然パトリックさんはハワイ島コナ空港にあるハワイアン航空カウンターで意識を失って倒れてしまった。
今まで心臓に異常はなかったパトリックさんだが、心筋梗塞を起こしたようだ。
コナ空港でポーターとして働くベン・ウトレラさんとカウンターのチケット発券係のヘレン・キアさんはすぐにパトリックさんの救助にあたり、心臓マッサージを開始した。
すぐに消防隊が到着して心臓マッサージを続け、自動体外式除細動器(AED)を使用しての救命措置が行われた。
その時救助にあたったチャールズ・アカオ消防士は「男性は呼吸をしていませんでした。脈拍もなく、非常に危険な状態でした」と述べている。
AEDによる措置で心臓が動き出して、その後病院に運ばれ一命を取り留めたチャールズさんは10日にシアトルへ帰ることになったが、ダニエル・K・イノウエ空港で救助にあたった人々と喜びの対面をしたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
パトリックさんは「皆さんにこうして会えるなんて、本当に奇跡のようです。ありがとうございました。神様に感謝します」と対面を喜んだという。
「『起きろ』『目を覚ませ』と私に言ったのは、あなたでしょう?私は覚えているんですよ」と冗談も言うほど元気になっている。
AEDは過去17年間ハワイ州内の空港で62人の命を救っていると言われている。
AED協会のキム・ウィリアム氏によると、AEDがない状況で心停止になった場合、生存率は極めて低くなると言う。
「例えばAEDがないビーチなどで心停止になった場合、生存率は8%から10%しかありません。しかしAEDのある空港でなら70%の人が助かります」
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.10.11)
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