6日(金)深夜、マウイ島火災の被災者を支援するボランティア・グループ「マイ・コレクティブ・コントリビューターズ」の倉庫に強盗が押し入り、大量の支援物資が盗まれる事件が発生したとKHON2が報じている。
強盗は、マウイ島カフルイにある倉庫やハブのフェンスを破り、衣類やテント、日用品、そして大人用のオムツまで盗んでいった。同団体のディアナ・デイヴィス=アレクサンダー氏は、「とても悔しい。人々のために良いことをしているのに……必要としている人から奪うなんて、信じられない」と語った。
同団体は、他の企業や非営利団体と協力して、ラハイナとクラの山火事の被災者を支援している。デイビス=アレクサンダー氏によると、盗まれたものの中には発電機もあり、それを売ろうとしている人がいないか警戒するよう呼びかけている。同氏は、「本当に心が痛む。私たちはあの発電機を施設の電力提供や携帯電話の充電などに使用していた」と語っている。
同団体は、ボランティアとしてこれまで被災者支援のための物資調達や管理などを懸命に取り組んできたが、その努力と苦労が盗難という形で無駄になってしまった。また、この盗難事件によって、ボランティア・スタッフの仕事が増え、本来であれば被災者のために使えたであろう時間が奪われているという。デイビス=アレクサンダー氏は、盗難の犯人に向け、「もし助けが必要なら、私たちに連絡してほしい。しかし、どうか支援物資を盗んだり、私たちが懸命に働いたものを壊さないでほしい。それは私たちのものではなく、被災者のためのものだ」と呼びかけた。
マウイ警察によると、現時点で容疑者は出ていないという。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.10.10)