ホノルル市議会 ワイマナロ・ビーチの商業利用禁止を検討 ウェディング業界にも打撃
現在ホノルル市議会では、ワイマナロ沿岸におけるウェディングなどを含む商業活動を禁止することを検討しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
特にウェディングを最も多い商業活動として、ワイマナロの環境保護活動家はこの禁止法案を支援している。
今月7日の昼ごろ、ワイマナロのフナナニホ(シャーウッド・ビーチ)では2組のウェディングが同時に行われていた。
ビーチにいるのは幸せな新郎新婦だけではなく、結婚式を執り行う執行者、カメラマン、花を飾るスタッフなど数人の関係者が周囲にいる。
愛しあう2人が永遠の愛を誓うセレモニーだが、一部のワイマナロ住民にとってこれは単なる商業活動でもあり、別の意味もあるという。
ワイマナロに住むミアリサ・オティスさんは「この島が利用されているということに心が痛みます」と述べている。
「私は結婚式をダメにしたいわけではありませんが、アイナ(ハワイ語で大地)を保護したいと思っています。フナナニホは神聖な場所です。1960年代に92体のハワイ先住民の遺骨が発見されているのです」
その神聖な場所で、1時間に3組から5組のウェディングが行われているという。
「特に朝、それから夕暮れ時が多いですね。ウェディングが氾濫しているような状態です」
ワイマナロ選出の市議会議員エスター・キアアイナ氏によって提出された法案では、マカプウ、カウポ、カイオナ、ワイマナロ・ビーチ・パーク、フナナニホ、ベローズ・フィールド・ビーチ・パークなどを含むワイマナロ沿岸にあるビーチ・パークにおいて、全ての商業活動とツアー会社による観光立ち寄りを禁止しようとしている。
これらの商業活動はすでにカイルアとカラマにあるビーチでは禁止されている。
これに対し、オアフ・ウェディング協会の会長であるジョセフ・エッサー氏は「もしワイマナロのビーチでのウェディングが禁止となったら、私たちの業界にとっては大きな打撃となります」と述べている。
「オアフ島において大人数の集まりが禁止されて、ウェディング業界は大きな損害を受けました。今でも屋内で結婚式を行うことは現実的にできません。パンデミックの最中では、ビーチ・パークのような屋外で結婚式をする以外に方法はありません。営業許可を持っていないような不正規のウェディング会社は取り締まられるべきだと思いますが、きちんとした会社は法律を遵守しています。もしワイマナロが禁止だというなら別の場所を探すことになるでしょう。オアフ島東部にあるいくつかのビーチでのウェディングが禁止されても、どこか別の場所に移動するだけなので、問題解決にはならないと思います」
法案は最初の審議を通過して、さらに次の審議へと進められることになっている。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.10.08)
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