英国人アーティスト、ルーシー・スパロウ氏の最新インスタレーション「フェルト・ベーグルズ(Feltz Bagels)」は、約3万枚のフェルトを使い、ニューヨークのロウアー・イースト・サイド地区で有名な実在するユダヤ人ベーグル店の外観と雰囲気を再現していることで話題になっているとAP通信が伝えている。
イースト・ヴィレッジの空き店舗を利用したスパロウ氏のポップアップ・ショップは、10月末まで営業し、タイムスリップしたような、これぞニューヨークのベーグル・ショップの雰囲気を提供している。
店ではスパロウ氏がカウンターに立ち、夢のベーグルの注文を受け、フェルトで縫い上げる。カスタムベーグルは250ドル、その他の商品は10ドルから。同氏は、「6種類のベーグルから44種類のフィリングまで、何でも揃っている。だから、フェルトの食べ物から生まれる、アートの世界で創造できるものの可能性は無限大だ」と語る。
すべての商品レクリエーションとデリアイテムはスパロウ氏によって裁断され、縫製された。使ったフェルトはおよそ400ヤード(約366メートル)にのぼり、24時間休みなしで9カ月かけて製作されたという。同氏は、「できるだけ私の意見を入れずに、(作品を体験する観客に)自分自身のベーグルをキュレーションし、フェルト食品という媒体を通して、作品をほとんど自分の肖像画のように変えてもらいたい」と述べている。
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