医療従事者もUHアメフト観客観戦を支持
2日に行われた全米18位のカリフォルニア州州立大学フレズノ校との対戦で大勝したハワイ大学アメリカンフットボール部だが、試合が行われたT・C・チン・スタジアムには観客の姿はなかった。
ハワイ大学は全米で行われている大学アメフト部の試合で観客観戦が許可されていない唯一の大学だ。
「せっかくの試合に選手の家族がスタジアムで観戦できないことは非常に残念です。試合の後に選手たちの家族と一緒にフィールドで勝利を祝いたかったです。」とハワイ大学アメフト部ヘッドコーチであるトッド・グラハム氏が述べている。
いつもならハワイ大学アメフト部の試合の後には、スタジアムはファンの歓声と祝賀ムードに包まれるのだが、新型コロナウィルス感染抑制を理由にデービッド・イゲ知事はスポーツ観戦を許可していない。
大学アメフト試合で観客が許可されないことに対して、一部の医療従事者から疑問の声が上がっているとKHONが伝えている。
プレミア・メディカル・グループのスコット・ミスコビッチ医師は「ワクチン接種を完了している人がマスクを着用していれば、スポーツイベントは安全だと思います。ハワイ大学のスタジアムは屋外にあり、マノア渓谷からの爽やかな風が流れている中で、これ以上安全な場所はありません」と述べている。
試合前日の1日、KHONはイゲ知事に対してアメフト試合での観客を許可するかどうかについて質問したが、イゲ知事は観戦中の安全性を問題視しており許可することはできないと回答していた。
「1000人以上の人々が集まるようなスポーツイベントは、ウィルス感染が拡大する大きな危険があります」
一方、ジョッシュ・グリーン副知事は、屋外でのスポーツ観戦を許可するべきだという見解を示している。
「スタジアムで試合を観戦できないことで、人々は屋内で集まりテレビ観戦をします。人々はテレビの前で酒を飲みながら、大声で声援を上げて話しながら試合を見るのです。パンデミックの今、スポーツファンが屋内で大声で叫んだりするのは安全な行動ではありません。ワクチン接種をした人々がマスク着用していれば屋外でのスポーツ観戦の方が安全だと思います」
ハワイ州上院議会の議長を務めるスコット・サイキ議員もイゲ知事に対して観客観戦の許可をイゲ知事に求めていた。
「ハワイ大学の運動選手を支援するためにも、一般観客の観戦を許可するという決断を速やかに行うことが重要です。観客観戦を許可することは、他の州に対して、ハワイがノーマルに戻ってきているということを示す証にもなります」
ハワイ大学アメフト関係者は、土曜日の試合の直前までイゲ知事が観客観戦を許可するかもしれないと期待を抱いていたが、残念な結果となった。
ハワイ大学アメフト部のハワイでの次の試合は、23日ニューメキシコ州立大学との対戦となる。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.10.04)
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