ホノルル市公園レクリエーション局(DPR)は、週末、野生生物保護当局の要請により、ハロナ潮吹岩周辺の独立型の照明と公衆トイレの照明の約12基の停止を発表した。この一時的な消灯により、月明かりを頼りに海に出るホヌ(アオウミガメ)の子どもや海鳥の雛の方向感覚を失わせる人工的な光を減らすことができるとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
また、米国魚類野生生物局(USFWS)は、4月中旬に始まり12月まで続く巣立ちの季節には、地元の浜辺でウミガメを警戒するよう一般市民に呼びかけている。子ガメは通常、夜に出現するという。
サンディ・ビーチでは7月中旬に今季最初の6つのホヌの巣が発見され、約72個の卵がビーチの潮吹岩側からオーシャン・セーフティ・ライフガード・タワー4Bまでの区間に埋まっていると見られている。
DPRのローラ・ティーレン局長はニュースリリースにて、「この一時消灯は、貴重な若い野生動物たちに生存のチャンスを与えるための大きな第一歩であり、この営巣状況について一般の人々にもっと知ってもらう機会になることを望んでいる。野生動物保護のための保護・教育活動の多くを指導してきた政府、非営利団体、ボランティアのパートナーに感謝する」と述べた。
USFWS太平洋諸島沿岸プログラムコーディネーターのシェルドン・プレントビッチ氏によると、2020年以降、ハワイ諸島本島でホヌの営巣が大幅に増加していることが記録されているという。
同氏によると、2日(月)、ボランティアは13羽の子ガメが顔を出し、まっすぐ海に向かっていくのを記録したという。なお、サンディ・ビーチの一時消灯は、生物学者がこのビーチのホヌの卵がすべて羽化したのを確認するまで継続される。
ホヌと同じように、海鳥の幼鳥も人工的な照明によって方向感覚を失い、疲れ果てるまでその周りを旋回し、その後地面に落下する。落下した雛鳥は野生動物に食べられるか、車にはねられてしまうという。通常、海鳥の落下シーズンは9月に始まり、12月まで続く。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.10.3)