連邦規制当局の発表によると、近年少なくとも4人の死亡者と複数の負傷者が報告されているため、「ワンウィール(Onewheel)」のセルフバランス電動スケートボードの全モデル約30万台がリコール対象となったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
今回リコールが決定したワンウィールは、カリフォルニアに本社を置く「フューチャー・モーション」社が製造している電動スケートボードで、ボード中央に車輪が1つ設置され、乗り手が自分でバランスを取る必要がある。米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、ボードの限界を超えると乗り手のバランスを崩し、重大な事故につながる危険性があると指摘している。
CPSCの9月29日(金)の発表によると、フューチャー・モーション社は、2019年から2021年の間に4件の死亡事故と、麻痺、外傷性脳損傷、骨折、靭帯損傷などの重傷を含む、これらのスケートボードに関連する数十件の事故報告を受けたという。死亡事故は頭部外傷によるもので、少なくとも3件の報告では、乗り手はヘルメットを着用していなかった。
規制当局は、リコール対象のワンウィール・スケートボードを所有している人は、直ちに使用を中止する必要があると述べている。今回のリコールは、2014年1月から今年9月までにオンラインおよび独立系小売店を通じて販売されたOnewheel、Onewheel+、Onewheel+ XR、Onewheel Pint、Onewheel Pint X、Onewheel GTを含むワンウィールのすべての電動スケートボードが対象となる。
フューチャー・モーション社のワンウィール部門によると、クラッシュの危険性に対処するため、「ハプティック・バズ」と呼ばれる新しい安全警告機能が数週間以内に利用可能になるという。この安全警告機能は、Onewheel GT、Pint X、Pint、XRのボードのファームウェアをアップデートすることで利用できる。使用者は同社のウェブサイトで、アプリを使ったアップデートのインストールについて、自分のボードの適合性を確認し、詳細を知ることができる。
一方、オリジナルのOnewheelとOnewheel+のボードはファームウェア・アップデートの対象ではない。CPSCとフューチャー・モーション社は、対象製品の所有者は、製品の廃棄後、100ドルのストアクレジットという形で一部払い戻しを受けることができると述べている。
ワンウィールのウェブサイトでは、すべての乗り手にヘルメットやその他の保護具を着用するよう促しており、「使用者の安全は我々の最優先事項であり、このスポーツの長期的な成功に不可欠である」と記載されている。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.10.2)