ホノルル 犯罪にあっても犯人は捕まらない
9月28日にFBIが発表した報告書では、ホノルル警察が発表しようとしない衝撃の事実が示されていたとホノルル・シビル・ビートが伝えている。
報告書によると、ホノルル警察が犯人を逮捕するなどの事件解決に至る確率が、全国平均をはるかに下回っているという。
2019年に起こった凶悪事件のうち、犯人が捕まったのは4件に1件という低さだ。
昨年1年間で、殺人、強姦、悪質な暴行が2,866件起こっているが、解決されたのはたった735件に過ぎない。
ホノルルと同規模のアメリカの市の平均解決率は35.6%で、全国平均は45.5%だ。
所有物破損被害ではさらにひどい。
放火、強盗、窃盗、自動車盗難は昨年29,263件起こっているが、解決率は5.4%だという。
全体としてみると、ホノルルで昨年1年に深刻な犯罪がおよそ32,000件起こったが、解決率は7%だ。
ホノルル・シビル・ビートでは、ホノルル警察に対して署長のスーザン・バラード氏かもしくは他の担当者に対して解決率についてインタービューしたいと要望したが、返答は得られていない。
カーク・コールドウェル氏が市長になってから解決率が下がってきていることにも注目される。
コールドウェル氏が市長に就任した2013年1月から凶悪犯罪の解決率がおよそ20%下落しており、所有物破損被害では半分となった。
解決率の低さの原因の一部とされるのが、観光客の被害が多いことだ。
観光客が被害に遭っても、警察にずっと協力することなく家に戻ってしまうからだ。
また、ホノルル警察の人手不足も一因とされる。
しかし、問題は解決率を市民に発表しようとしないホノルル市と警察にあるとハワイ大学犯罪学者ジョンソン氏が述べている。
有識者からなるホノルル警察委員会の委員長を務めるシャノン・アリバド氏は、今後この件について委員会で検討するとしている。
写真:ZikG / Shutterstock.com
(日刊サン 2020.10.01)
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