ハワイ州議員、HPD警視長の解任求める パワハラ疑惑で
カート・フェベラハワイ州議員が28日、ホノルル警察署(HPD)犯罪捜査課(CID)所属のスティーブン・ジェローナ警視長の解任を求めたとホノルルスターアドバタイザーが報じている。ジェローナ警視長は、長期間にわたり繰り返しパワーハラスメントで報告及び起訴されており、現在も警視長からパワハラを受けたと訴える数人の部下がHPDに対して訴訟を起こしている。
原告の1人であるマイレ・レゴ刑事は、「ジェローナ警視長は8月19日、当時彼の下で働いていた4人の警察官に『差別、報復、セクハラ』をしたとして、米雇用機会均等委員会に正式報告された」とした上で「ジェローナ警視長は警察署内で責任を担う人物として不適任だ」と述べた。
レイド・バニックHPD暫定署長はスターアドバタイザーに対する声明の中で、「今回の訴訟については守秘義務の下、現在公開されている以上の詳細を提供することはできない。しかしながら、HPDは全ての訴訟を真摯に受け止めている。調査が完了次第適切な措置を講じるが、それまではCIDの人事に変更はない」と述べた。
一方、ジェローナ警視長に対する新たな訴訟はホノルル市の資金支出に繋がる可能性があるという。フェベラ上院議員は、リック・ブランジャルディホノルル市長、クレア・コナーズ州検事総長、FBIホノルル現地事務所のスティーブン・メリル特別捜査官、ホノルル警察委員会のシャノン・アリバド委員長に、懸念されている事柄の詳細及び迅速な調査を求める書簡を送った。
アリバド委員長は声明の中で次のように述べた。
「委員会は管理上の問題に直接関与することはできないが、議論の透明性がいかに重要かを認識している。我々はHPDが訴訟の処理や警察官の懸念にどう対処しているかについて、さらに情報を集める予定だ。委員会は警察官の全ての申し立てを非常に真剣に受け止めている。ジェローナ警視長に対する申し立てについては、10月6日に予定されている、申し立てが公表されて以来初めての委員会会議で話し合う予定だ」。
また、ハワイ州警察官組織ホノルル支部(SHOPO)のニコラス・シュラパック会長は次のように述べた。
「SHOPOはすべての訴訟の重大性を認識しており、HPDだけではなく、他のエリアの警察署や連邦政府を通した問題解決なども検討している。我々は、レゴ刑事の申し立ては深く懸念されるべき事案であり、これを真摯に受け止めた上で調査を徹底する必要があると考えている。SHOPOは引き続き経過を注意深く監視すると共に、レゴ刑事に対しては可能な限りの支援を提供するつもりだ。我々はこの申し立てについて最良の結果が得られることを期待している。また、同じような状況に直面する全てのSHOPOメンバーを完全にサポートし続ける所存だ」。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.09.29)
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