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飛行機内で大暴れする乗客 飲酒がひとつの要因

飛行機内で大暴れする乗客 飲酒がひとつの要因

アメリカでは路上で割り込みなどが原因で暴力行為に発展することは「ロード・レージ(路上での激怒)」と呼ばれるが、最近は「エアー・レージ(機内での激怒)」が増加しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

パンデミックが始まってから機内で大暴れする乗客が激増したが、客室乗務員によると、大量の飲酒が大きな要因だという。

客室乗務員協会では、連邦航空局や航空会社、空港に対してアルコールの提供量を少なくし、手に負えない乗客を取り締まるよう要求している。

ハワイアン航空のパイロットであった国会議員のカイ・カハレ氏によると、多くの乗客は機内でリラックスしながら飲酒を楽しんでいるものの、機内では泥酔する可能性が高いという。

なぜなら飛行機は高度33,000フィート(およそ1万メートル)以上を飛行しており、そのため気圧を調節しているからだ。

カハレ議員は「航空会社のパイロットとして言わせてもらうと、機内で飲酒することは生理学的に賢明ではありません。大量のアルコール摂取はもちろんですが、酔っ払った状態で飛行機に搭乗することも健康的ではありません。アルコール摂取が最近見かける攻撃的な態度や無謀な行為の原因となっていると思います」と述べている。

連邦航空局によると、機内で暴れた客に関しての報告書がアメリカ全土で4,385件あり、そのうち4分の3がマスク着用に関連していたという。

今年初めに連邦航空局が機内でのいかなる暴力行為も許さないという厳しい態度で臨むことを発表して以来、暴力件数はおよそ50%減少しているものの、20人以上の乗客が罰金刑に処せられている。

先週には同じ日に2人の乗客が機内で暴れたため、ハワイアン航空2便がダニエル・K・イノウエ空港に引き返すという事件が起こっている。

コナ行きの便ではハワイ島の男性が客室乗務員を2回殴り、シアトル行きの便ではマスク着用が原因と見られているが、アルコールが関係していたかどうかについては現時点で不明だ。

客室乗務員組合では、空港内のバーで提供している機内持ち込み用カクテルが全国的に大きな問題だと述べている。

「バーテンダーは乗客がどれだけアルコールを摂取しているか監督していません。搭乗までにどれだけ酔っ払っているか分からないのです」

カハレ議員は「空港でのレストランやバーでは、そこで購入したアルコール飲料を機内に持ち込めることを宣伝して、客に飲酒を奨励しているのです」と述べている。

ホノルルとマウイの空港ではアルコールの機内持ち込みは許可されていないが、国内の多くの空港では、レストランやバーで購入したアルコールを機内に持ち込めるようになっている。

サウスウェスト空港では機内でのマスク着用ルールが解除されるまで機内でのアルコール販売を中止しており、アメリカン航空でもエコノミークラスでアルコールを提供していないが、ハワイアン航空ではアルコール販売を行っている。

客室乗務員組合では司法省に対して、機内で暴れる乗客に対してより厳しい措置を望んでいる。

写真: Shutterstock.com

(日刊サン 2021.09.29)

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