【世界のこぼれ話】自閉症の青年がリサイクルビジネス起業で地域に貢献 テネシー州
テネシー州在住の自閉症のアシュトン・ギルバートさん(21)は、パンデミックの最中に段ボール箱のリサイクル会社「アンボックスト(UnBoxed)」を立ち上げたとフォックス・ニュースが伝えている。
新型コロナ感染が猛威を振るう中、多くの人がオンラインでの購入を始めたため、近隣にはたくさんの段ボール箱が捨てられていた。
一方、母親のアシュリーさんは、パンデミックで自宅に篭るしかなくなった息子のために「何か彼にできること」を探していた。
ある日、アシュリーさんからダンボール箱をリサイクル施設に持って行くよう頼まれた夫は、「これならアシュトンにもできるのでは」と思いついたという。
2021年3月にアシュトンさんが起業した時は、ダンボール箱を片付けるだけの小さな仕事だったが、現在すでに40トンものダンボール箱をリサイクルしている。
「起業してから時々ストレスを感じるが、とてもいい気分だ」と話すアシュトンさんは、顧客との交流が一番気に入っているという。
しかも環境のためにもなり、地域に貢献できることもうれしいとコメントしている。
アシュリーさんは、知的にも精神的にも問題を抱えている息子が達成したことを誇りに思っている。
アシュトンさんは、ビジネス・オーナーというだけでなく、自立して生活しており、これも母親にとっては5年前には想像もしなかったことだ。
「地域の人々が息子を応援してくれて本当にありがたいと思う。息子のサービスを必要としない人たちも口コミで広げてくれている」と感謝の念を伝えている。
アシュトンさん親子は、将来は同じようなユニークな能力のある人を雇用して、事業を展開していきたいと夢を語った。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.26)
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