ホノルルに到着する旅行者にとって、ダニエル・K・イノウエ空港は幻滅の対象だったことは長い間よく知られていた。
ここ数年にわたって行われた改修工事後の調査でも、その結果はあまり変わっていないとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
2022年の「北アメリカ空港満足度調査」の結果が発表され、大空港のカテゴリーでダニエル・K・イノウエ空港は、最下位のフィラデルフィア国際空港に次いでワースト2位となっている。
サンディエゴからハワイに到着したヴァネッサ・ラミレスさんは、「行き先案内が少しわかりづらかったし、時代遅れな感じで、フードコートや店なども少ない」と話した。
セキュリティチェックの待ち時間の長さや駐車場不足も、低評価の要因だという。
州上院運輸委員会委員長のクリス・リー議員は、「ホノルル空港は、公共インフラの中で最もひどいもののひとつであり、市民にとって最悪のものとなっているのに、何世代にもわたって有意義な包括的改善がされてこなかった」と述べている。
一方で、航空専門家の中には、今回の低い順位の原因を別のものだと考える人もいる。
航空業界に詳しいピーター・フォーマン氏は、「新型コロナ感染対策として行われたセーフ・トラベル・プログラムや飛行機の遅れなど、別の原因も考えられる。今回の順位はコロナのせいで公正な評価を受けられなかったためだ」と述べた。
空港の近代化には州も本格的に取り組んでおり、ここ数年で10億ドルを投入し、改修を行ってきた。
3億7,700万ドルをかけてレンタカー施設を建設し、2億7,000万ドルでマウカ・コンコースも新しくした。
州運輸局の広報担当、ジェイ・カミングハム氏は、「現在行っている様々な改修工事は、明らかに利用者の満足度を上げている。例えばトイレの改修で、他の工事の規模から見ると数百万ドルと額は少ないが、顧客満足度は上がっている。駐車場ビルへ渡るスカイブリッジも新しくなった」と述べている。
デンバーから来ているローマン・ハジトルさんは、「今到着したところだが、いい感じだと思う。広々としているし。荷物受け取り場所まで歩いていく間に緑があって、自然を感じた」と良い印象を語っている。
アメリカの空港の中では、大空港のカテゴリーでフロリダ州タンパ国際空港が第1位、メガ空港ではミネアポリス・セント・ポール国際空港が第1位、次いでサンフランシスコ、デトロイトとなっている。
州内の他の空港では、マウイ島のカフルイ空港が、中規模空港のカテゴリーで最下位のハリウッド・バーバンクに次いでワースト2位となっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.23)