デービッド・イゲ知事は新しいアロハ・スタジアムの建設工事に関する提案要請を一旦中断し、3週間以内に建設に対する別の計画を発表すると20日(火)、州当局が発表した。ホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ハワイ州ビジネス・経済開発・観光局(DBEDT)は、現在、スタジアムの問題について統括する部署でもある。
今回の中断についての説明を求められたマイク・マッカートニー局長は、「3億5,000万ドルの予算が州議会を通過し、知事によって承認されています。この予算は、1975年に建設されて2年前に閉鎖されたハラワ地区のアロハ・スタジアムに新しいアロハ・スタジアムを建設するために使われることになっています」と述べている。
新しいアロハ・スタジアムにエンターテイメント地区を併設して、官民共同プロジェクトとする構想について今まで通りに進められるかどうかを問われると「新しいスタジアム建設の予算が与えられているので、スタジアム建設することが一番重要だと考えています」と答えるにとどめ、今後の日程については触れなかった。
「課題を整理していけば、知事の方から今後提案があると思います。私たちは日々粛々と仕事を進めています。今、私が皆さんにお伝えできるのは、今後数週間のうちにもっと詳しくお話しすることがあるということ、そして我々はプロジェクトを進めて行きたいと考えているということです」
8月に行われたスタジアム公団の会議では、最新の予定として2027年のハワイ大学アメリカン・フットボール部のシーズン開幕に間に合うと発表されていた。
また、スタジアム建設を監督する部署は、これまでの会計および一般サービス局(DAGS)からDBEDTへと変更されている。
州会計検査官であるカート・オタグロ氏はイゲ知事の首席スタッフから先週メールを受け取り、その中で新しいアロハ・スタジアムおよびエンターテイメント地区の提案要請に関する一連の作業を停止するよう告げられた。また、DBEDTの下で別の方向へ動く予定であるとも書かれていたという。
これによりさらに建設の完成に遅れが出ることが予想され、関係者の中には突然の決定に困惑の声も上がっている。
スタジアム公団の理事の1人であるマイケル・ヤダオ氏は次のように述べている。
「官民共同開発のモデルでもある新しいアロハ・スタジアム・エンターテイメント地区開発は、州政府に対する市民の信頼を取り戻すために重要なもので、我々に大きなプロジェクトを達成することができることを示すものです。しかし、今回の決定で遅れが生じることは確実で、これは州政府とハワイ大学に大きな打撃を与えるものです。市民の信頼を損ない、ゲームに大きな支障をきたします」
イゲ知事の任期は今年12月に終わる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.21)