問題山積のホノルル高速鉄道 CEO退任か
ホノルル市から給与を受け取っている人間の中で一番高額な給与を受け取っているのは市長ではない。
工事遅延が続き莫大な予算超過となっているホノルル高速鉄道(HART)で3年勤めているCEOのアンドリュー・ロビンズ氏だ。
ロビンズ氏は年間給与317,000ドル、住宅補助として年間55,000ドル、交通費補助として年間7,200ドルを受け取っているが、HARTの人事委員会が今年末の任期終了後再契約を推薦しないことを9月19日当局が発表したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
HARTの代表取締役であるトビー・マーティン氏によると「取締役会は人事委員会の勧告について検討し、もし同意が決定すれば、新しい指導体制への移管をスムーズに行なうために委員会を設置することにする」としている。
ホノルル高速鉄道については、その予算超過と工事スケジュールの遅れから多くの批判がかなり長い間起こってきていたが、来年カポレイからアロハスタジアムまでの一部区間の運行に向けてプロジェクトが進んでいる最中であるこの時期に、ロビンズ氏を退任させることついて反対派からも驚きの声が上がった。
現在HARTの状況は、すでに莫大な予算超過になっている上さらに最も高額とされるダウンタウン周辺のプロジェクトに民間パートナーを見つけられないでいる。
市会議員のキム・パイン氏は「ダウンタウン周辺工事の入札が高額になりすぎることを懸念している。予算がコントロールできないほど超高額になって税金が無駄に使われるくらいなら遅延の方がいいと思う」と述べている。
一方、同じく市会議員のアン・コバヤシ氏は「今新しい人材を迎え入れる時ではない。今はプロジェクトにとって非常に大事な時だ」と述べた。
写真:Eric Broder Van Dyke / Shutterstock.com
(日刊サン 2020.9.21)
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