ワクチン反対運動家 コロナ感染後にワクチン推奨派へ
2020年10月にクリス・ウィコフさんはアロハ・フリーダム連合(Aloha Freedom Coalishion)の設立を主導した。
コロナワクチン接種を必須にしようとしている自治体のルールにハワイで最も強く反対しているグループだ。
自治体がロックダウンしたり、様々な規制をすることは多くのビジネスを苦境に陥れ、個人の自由を犯しているという考え方を持つ人々のグループである。
ウィコフさんは「ワクチン接種カードとかワクチン必須とかの動きは行き過ぎた全体主義で個人を統制しようとしている」と考えていたという。
ところが今月初旬、ウィコフさんと妻は新型コロナウィルスに感染した。
「コロナはそんなに深刻なウィルスではないと言われていたし、インフルエンザより少しひどいくらいだと思っていました。でも、実際にはそんな軽いものではありませんでした」
66歳のウィコフさんは退院した今でも酸素呼吸器の助けを必要としている。
感染が確認された時に西部クイーンズ・メディカル・センターに搬送されたものの、病床数の不足のためにダウンタウンのクイーンズ・メディカル・センターに転送された。
「ベッドに横たわり、動くことも呼吸することもできませでした。死んでしまうと思いました」
退院した現在、ウィコフさんはワクチン接種を受けようと思っているという。
「再びコロナに感染したら、もっとひどい状況になると心配しているからです」
そしてアロハ・フリーダム連合にはメンバー一覧リストから名前を削除するように依頼したという。
「私は今では反対運動に参加したいとは思っていません。自分自身のことだけを考えたいと思っています」
ウィコフさんは今では自分自身の体験を語り、ワクチン反対運動に参加しないように訴えている。
「今まで私は(ワクチンを推奨している)ジョッシュ・グリーン副知事は状況を大袈裟に伝えていると思っていましたが、自分が感染を経験した後では、副知事は非常に合理的なことを伝えていたのだとわかりました」
グリーン副知事は「彼が感染して重症になったことは本当にお気の毒だと思います。彼は良くないアドバイスを信じていたのです。非常にたくさんの人々がそういうアドバイスを信じてワクチン接種を受けないことは本当に残念なことです」と述べている。
ウィコフさんは「抗議活動よりも安全を考えるべきだと思っています。抗議活動で大勢の人々が集まるのは避けるべきです」と述べている。
アロハ・フリーダム連合は「我々は皆さんに自分でリサーチをして自分自身で選択するように奨励しています。我々は自分たちの健康について選択する権利を持つべきだと思い、引き続き社会全体に必須事項を求める政府と戦うつもりです」と声明を発表しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.09.20)
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