ハワイ島ケアアウ高校のトイレに設置されたビデオカメラを巡り、プライバシーの侵害だと懸念の声をあげる保護者と、セキュリティ目的を主張する教育局(DOE)の間で対立が起きているとKHON2が報じている。
カメラはトイレの個室近くに設置されているが、個室内には設置されていない。ある生徒がトイレの個室内を撮影した動画には個室の外に設置されたカメラがはっきりと映っている。つまり、トイレに設置されたカメラには、この生徒たちが映っているということだ。
保護者ひとり、ハーディング・フラガス氏は、「カメラはトイレの個室の上や中を映しており、生徒たちのプライバシーを侵害している。彼らは未成年者であり、ビデオに撮られるべきではない」と述べている。
12日(火)、ケアアウ高校の校長は保護者宛てに手紙を送り、「キャンパスの安全性とセキュリティを強化するため」、監視カメラがキャンパス中に設置されることを通知した。手紙ではさらに、カメラは公共エリアのみに設置され、「トイレ、教室、オフィス、ロッカールーム」には設置されないことを説明している。また、今回のカメラ設置は、「連邦教育権利プライバシー法(FERPA)と1974年プライバシー法」に違反していないことも保証している。
フラガス氏によると、カメラは今学期の開始時から設置されており、その時点で学校に苦情を申し立てたという。
DOEによると、録画は学校管理者のみがアクセスでき、犯罪捜査に必要な映像でない限り、10日後に消去されるという。
その意図はともかく、このような慎重を要する場所で常に誰かによって監視されていることは、一部の生徒を不快にさせている。フラガス氏は、自身の娘が緊急時以外は学校のトイレを利用したがらないとし、「彼女は安心できないと言っている。誰が見ているかわからない。シャツを着替えるためにトイレに行くだけでも嫌がる」と語る。
DOEの広報担当者によると、問題となっているトイレは以前はフルレングス・ドア(ドアの下部が床まである、個室内の見えないもの)だったが、安全上の理由から変更されたという。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.9.19)