オハイオ州と「ジョビー・アビエーション」社は、18日(月)、ライト兄弟が人類飛行のパイオニアとなったオハイオ川流域で、垂直離着陸する最先端の電気飛行機の製造を行うことについての合意を発表したとAP通信が伝えている。
マイク・デワイン州知事は、「エアタクシーに乗るといえば、それは未来だ。直接的な雇用や間接的な雇用を生み出すだけでなく、インテルと同様、オハイオ州が未来に目を向けているというサインでもある。これは大事件だ」と述べた。
ジョビー社は、デイトン国際空港の140エーカーの敷地に同社初の大規模な製造施設を設置する。同社の量産機は、パイロット1名と乗客4名を時速200マイル(時速約322キロ)、最大航続距離100マイル(約160キロ)で輸送できるように設計されている。その静かな巡航音は、都市を背景にほとんど聞こえないほどだと同社は述べている。計画では、2025年から空中ライドシェアリングネットワークに導入する予定だ。
カリフォルニア州サンタクルーズを拠点とするジョビー社の取り組みは、トヨタ自動車、デルタ航空、インテル、ウーバーとの提携によって支えられている。14年の歴史を持つ同社は、2021年に株式を公開し、米空軍の耐空証明を取得した最初のeVTOL(電動垂直離着陸機)企業となった。
この5億ドルのプロジェクトは、オハイオ州、州経済開発局、地方自治体からの最大3億2500万ドル(約480億円)の奨励金によって支えられている。この資金により、ジョビー社は年間最大500機の航空機を納入可能なオハイオ州の施設を建設し、2000人の雇用を創出する計画だ。米国エネルギー省は、クリーン・エネルギー・プロジェクトとしてこの施設の開発を支援するための融資を申請するようジョビー社に要請している。
製造施設は、2024年に着工、2025年に生産を開始する予定となっている。
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