オアフ島西部で殺人などの重大犯罪が増加している。
ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、ホノルル市議会のアンドリア・トゥポラ議員は15日夜、主催したカポレイ・ハレの会合で、「島全体の犯罪率は低下しているが、ゼロになったわけではない」と述べた。
会合では、マカハからカポレイまでを管轄するホノルル警察署(HPD)パトロール第8地区の住民らと行政側が、意見交換を行った。
HPDによると、今年1月から7カ月間のオアフ島の殺人事件は18件。昨年よりも増加しており、多くはオアフ島西部で発生している。
トゥポラ氏は、「カポレイ地区では、今年に入ってから既に6件の殺人事件が発生しており、島全体の犯罪率が低下しているという統計がすべてではないことに留意する必要がある」と述べた。
ナナクリ・マイリ近隣委員会のパティ・カハナモク・テルヤ会長は、「現在の西オアフでは、犯罪、薬物、ホームレスの徘徊などが日常になっている」とし、警察に早急な対応を求めた。
ホノルル市検察局は、オアフ島西部から再犯者らを遠ざけるよう裁判所に働きかけているが、トーマス・ブレイディ第一副検察官は、「裁判所は1割程度の実行は可能と判断している」と話した。同副検察官によると、個人に対し特定の地域にいる権利を制限することは難しく「9割方不可能」という。
会合に出席した住民の1人は、「再犯者の法的な強制退去を望んでいる」と述べ、パトロール第8地区内の警察官を増員するよう求めた。
HPDのジョー・ローガン署長によると、第8地区の担当は4人不足しているが、HPDでは現在350人もの警察官が不足している。
辞職した警官のほとんどが、よりよい暮らしを求めて本土に移住している。その上でローガン署長は次のように述べた。
「この人員不足を今すぐ補うのは至難の業だ。オアフ島のすべてのパトロール地区で不足しており、改善へ向けてできるだけの対策を講じている一方で、署内の警官すべてをパトロール地区に配し、他の部署を機能させないわけにはいかない。HPDでは現在、多くの警察官の採用に向けて努力する一方、ワイアナエ・ビーチを焦点とするパトロール第9地区の新設を検討している」
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写真:Christian Mueller / Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.16)