ユーモラスな科学的偉業に贈られるイグノーベル賞の授賞式が、14日(木)に開催された。今年は、遺体の鼻毛を数えること、死んだクモを再利用すること、科学者が石を舐める理由を説明することなどが受賞したとAP通信が伝えている。
第33回となる授賞式は、ハーバード大学での生中継ではなく、コロナウィルスのパンデミック以来恒例となっているオンライン録画中継で行なわれた。世界中のチームと個人に10個の賞が授与された。
ポーランドのヤン・ザラシエヴィッチ氏は、なぜ多くの科学者が岩を舐めるのが好きなのかを説明し、化学・地質学賞を獲得した。同氏は、2017年に古生物学協会のニュースレターにて、「岩石を舐めることは、もちろん地質学者や古生物学者が現場で生き残るために試行錯誤を重ねたテクニックであり、彼らの武器の一部である」と寄稿した。
インド、中国、マレーシア、アメリカの科学者チームは、死んだクモをグリッピング・ツールに再利用する研究で機械工学賞を受賞した。このチームは、2022年7月「Advanced Science」への寄稿の中で、「この研究では、調達と実装が容易であることから、すぐに使えるロボット部品として生物材料を活用することを提案する。特に、ロボット工学用途のグリッパーの有用な例としてクモを使用することに焦点を当てる」と述べている。
主催者によると、他の受賞チームは、教師の退屈が生徒の退屈に与える影響、アンチョビの性行為が海洋水の混合に与える影響、電気を通した箸やストローがどのように食べ物の味を変えることができるかを研究したことなどで称賛を受けた。
イグノーベル賞は、雑誌「Annals of Improbable Research」がプロデュースし、ハーバード・ラドクリフSF協会とハーバード・ラドクリフ物理学生協会が後援している。「Annals of Improbable Research」のウェブサイトによると、「各受賞者(またはチーム)は、人々を笑わせ、そして考えさせるようなことをした者たちだ」という。
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