日刊サンWEB|ニュース・求人・不動産・美容・健康・教育まで、ハワイで役立つ最新情報がいつでも読めます

ハワイに住む人の情報源といえば日刊サン。ハワイで暮らす方に役立つ情報が満載の情報サイト。ニュース、求人・仕事探し、住まい、子どもの教育、毎日の行事・イベント、美容・健康、車、終活のことまで幅広く網羅しています。

デジタル版・新聞

ニュース

【ハワイニュース】中国による偽情報、マウイ島火災の不信感をあおる

「今回の火災の発端は、政府が極秘に行った『気象兵器』の実験によるものだ」といった主張を含むさまざまなソーシャルメディア上の偽情報は、一部のラハイナ火災生存者の間で不信感を拡大させている。これらの偽情報は中国によって煽られたものであるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。

ラハイナの大火災で自宅を失ったアンガス・マッケルビー州上院議員は、ニューヨーク・タイムズ紙が11日(月)に報じたように、火災の原因に関する中国の偽情報キャンペーンは、ネット上の陰謀論に続くもので、生存者たちが不確かな未来に直面し、自分たちの人生のこれから先についての決定から取り残されたと感じているところにつけ込んでいると語った。

マッケルビー議員は現在、他の被災者たちとともにカアナパリのホテルに避難しているが、「政府に対する信頼は壮絶なまでに低下している」と語っている。

マッケルビー議員によると、自然災害がアメリカの気象兵器によって引き起こされたという陰謀論は、2005年のハリケーン・カトリーナやその他の大きな自然災害の後にも広まったという。

しかし、マウイ島や、オアフ島のナナクリでさえ、権利を奪われた生存者たちは、中国によって流布されたとは知らずに、荒唐無稽な理論に耳を傾けようとしている。同議員は、「現実を見よう。中国は冷戦状態における我々の敵だ。これは彼らやロシアのやることだ。彼らは基本的に不安定化させ、かき乱し、次の選挙に向けて政党を武器化する機会をソーシャルメディアに見出している」と呼びかけている。

ジーン・ワード州議員(ハワイカイ・カラマバレー地区)は、以前からハワイにおける中国のプロパガンダや影響力を懸念してきた。2月にサウスカロライナ沖で米軍機によって撃墜されたものを含め、中国の監視気球と疑われるものがハワイと本土の一部で目撃された後、その懸念は増幅された。

しかし、7日(木)にハワイカイで開催されたフォーラムにて、同議員がラハイナ火災に関するネット上の「陰謀論」に言及したところ、反発を受けたという。

「彼らは、火事の原因がレーザー光線やマイクロ波であるという考えを陰謀と呼ぶのは失礼だというのだ。彼らはこれらの説が尊敬に値すると考えている」

マジー・ヒロノ上院議員は、ソーシャルメディア上の偽情報によって政府への不信感をつのらせた被災者が、連邦緊急事態管理庁(FEMA)の支援を拒む事態が発生していることに触れ、「このような偽情報に対抗し、人々が必要な支援と情報を得られるよう、総力を挙げて取り組む必要がある」と述べている。

シェアする

写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.9.13)

返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial
Twitter
Visit Us
Instagram