18歳未満に対する美容注射施術を禁止
英国
シワをとったり、顔の一部にボリュームを出すために行う美容注射は本来ならそれなりに年齢を重ねた大人のためのものだ。
ところが最近では肌を滑らかにしたいとか唇など顔の一部を大きくしたいという目的のために10代の未成年者にも広がっていることから、英国では10月1日より18歳未満の人々に対する美容目的の注射施術が禁止されることになったとフォックス・ニュースが伝えている。
禁止されるのはボツリヌス菌を注入して筋肉を麻痺させる、いわゆるボトックス注射と呼ばれるものと、ヒアルロン酸を注入してボリュームを出すフィラーと呼ばれる注射の2種類だ。
昨年1年間で18歳未満の患者にこれらの注射施術が41,000件行われたという。
厚生大臣のネイディーン・ドリス氏はこの規制にサポートを表明している。
「ある一定の年齢になったなら、若くなりたいと注射施術を受けることに問題はありません。しかし、このような美容注射施術は危険が伴うもので、失敗した場合には精神的にも肉体的にも大きな傷となるのです。我々はより厳しい安全基準と美容施術の有害性の可能性について関係機関と検討を続けていきます」
最近では、セレブやインフルエンサーたちが美容注射施術で悪影響がでた事例を報告するようになってきている。
TVスターのクロエ・カーダシアンは2016年に放送された自身の番組で美容注射施術で後遺症があったと認めている。
「ボトックスかフィラーか忘れたけど、どちらかをしたときに顔全体に感覚がなくなって動かなくなってしまったの。全てを溶かす治療をしなければならなくなったわ。その時、顔が信じらないくらいひどくなって、今でも少し後遺症が残っているの」
有名ブロガーのホイットニー・ブーハは3月にボトックス注射を受けた後、片方のまぶたが上がらなくなった写真を投稿している。
アメリカでは米国食品医薬品局(FDA)がボトックス注射に関して18歳以上、フィラー注射に関しては21歳以上と規制している。
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写真 : Shutterstock.com
(日刊サン 2021.09.07)