マウイ島北部のパイア沖で3日、観光で訪れていたフランス人女性(51)がサメに襲われ重傷を負った。事故の直後、マウイ島北岸のボールドウィンビーチからタバレスベイまでのすべてのビーチが閉鎖されたが、5日に再開した。
事故が起こったのは同日午後4時頃。女性が沖合でサメに噛まれて助けを求めたため、近くにいた人が岸まで女性を運び、911に連絡した。国土天然資源局(DLNR)によると、サメに襲われた際、被害者の女性は岸から約30メートル沖合にいた。前夜の大雨で海水が濁っていたため、ビーチ沿いの海は普段よりも危険な状態だったという。
シーライフパークの飼育員でスーパーバイザーのミシェル・ベネディクト氏は、ハワイ・ニュース・ナウのインタビューに対し次のように話した。
「餌を探している野生の捕食者は大抵、最初に感知した餌になりそうなものを捕らえようとする。サメによる被害は多くの場合、サメが人間を餌と勘違いすることが原因だ。
野生のサメにとって濁った水域は絶好の狩場であり、人間がサメに気づくずっと前にサメは気づいている。人間がサメに襲われた際、サメは噛んだものが普段の『食事』と異なる味や大きさだったことに気づくため、再び戻って来ることは滅多にない」
マウイ島では昨年5月にも、カナハビーチパークでカイトサーフィン中の男性がサメに襲われ軽傷を負っている。
サメの被害は、マウイ島の南側と西側でより多く報告されており、州の記録では2016年以降、パイア沖での被害は発生していなかった。当局は、海水が濁っているビーチには近づかないよう注意を促している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.9.6)