ネブラスカ州北東部最大の都市ノーフォークで、窓から体がはみ出るほどの大きな雄牛を乗せて運転していた車が警察に止められたとAP通信が伝えている。
ノーフォーク警察のチャド・レイマン警部によると、8月30日(水)の朝、人口約2万4000人の都市に入る幹線道路を、雄牛を助手席に乗せた改造フォード・クラウンビクトリア・セダンが走っていると911通報があったという。同警部は、「それを実際にこの目で見るまで、どんなものかよくわかっていなかった」と語った。
問題の車はリー・マイヤー氏の所有するもので、雄牛が乗るスペースを作るため、フロントガラスと屋根の半分が取り外されている。黄色い金属製のキャトルゲートが助手席側のドアとして機能し、雄牛を繋いでおくことができる。雄牛は大きな角が特徴のアンコーレ・ワトゥシで、名前は「ハウディ・ドゥーディ」だ。
ニュース・チャンネル・ネブラスカが撮影した交通取り締まりのビデオは、ネット上で瞬く間に広まった。
この車は、長年この地域のパレードで運転されているという。7月末にバーウェルで開催されたパレードで、マイヤー氏の車の側面に貼られた看板には、ハウディ・ドゥーディを載せた車が、ネブラスカのビッグ・ロデオ・パレードでベスト・カー・エントリー賞を受賞したと書かれていた。
警察によると、このパレードに参加したとき、マイヤー氏はハウディ・ドゥーディを通常のトレーラーに乗せて運転したという。そのため、なぜ8月30日(水)に同氏は雄牛を車に乗せ、自宅のあるニーリーからノーフォークまで36マイル(約58キロ)もの距離を走行したのかは、よくわかっていない。なおこの日、マイヤー氏はパレードへの参加予定はなかった。
妻のロンダさんは、ハウディ・ドゥーディは今では家族の一員同然だが、夫が長年にわたって雄牛に費やしてきた金額については、よろこんで話せるようなことではないと語った。「車と雄牛の間にあるこの馬鹿げたプロジェクトに費やした金額で、私は新品のキッチンを手に入れることができたかもしれない」
レイマン警部によると、マイヤー氏の車には明らかに法規違反があったが、彼が引き返してハウディ・ドゥーディを家に連れて帰る以上、警告のみで釈放したという。
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写真:Shutterstock
(日刊サン 2023.9.1)