米国環境保護庁(EPA)の見通しでは、火災に見舞われたラハイナで専門の作業員が一般家庭での危険物質を除去するには、「数ヶ月」かかると予測されているとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
危険物除去作業は、復旧作業員が遺体の捜索という骨の折れる作業を終えた今週初めに開始され、除去作業完了後には瓦礫の撤去が始まる。
EPAによると、撤去される危険物には家庭用塗料、溶剤、バッテリー、殺虫剤などが含まれる。燃料の入った加圧シリンダーやタンクも撤去され、安定化される。アスベストを含むと思われるもので、特定が容易なものについても除去される予定だ。
EPAはまた、危険な可能性のある家庭用のモバイルバッテリーの安全な通電解除と撤去について現場チームに助言するため、電気技師を現場に配置すると述べた。「火災後、危険物質は、特に容器が損傷している場合、特別な取り扱いと処分が必要となる。これらの作業は、公衆衛生と安全に対する潜在的脅威を軽減し、他の機関が影響を受けた地域の瓦礫や灰を除去することを可能にする」
なお、危険物質の除去作業中に遺体や銃器が発見された場合は警察に届け出るという。
EPAによると、家庭用危険物が除去された後、「ソイルタック」と呼ばれる細かい接着剤が灰に塗布され、灰が敷地外に吹き飛ばされるのを防ぎ、流出を抑える。この接着剤は分割して敷地内に散布され、乾燥すると透明になる。
また、危険物質の除去作業と同時に、微粒子の粉塵を感知する大気モニタリングも実施されるという。大気質検査の結果は、EPA AirNowサイトで入手できる。
https://www.airnow.gov/
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.31)