マウイ島で起きた大規模火災を発端に、ハワイでは防災への意識が高まっている。オアフ島では緊急災害時にどのような警報システムが取られるのかについて、ホノルル緊急事態管理局(DEM)の関係者は、今後、状況に応じてサイレンの音色を使い分けることが検討されることは間違いないとしている。
ホノルル・スター・アドバタイザーがホノルルDEMのヒロ・トイヤ局長に対して行った取材によると、サイレンは、緊急事態に関する追加情報やガイダンスの有無について、地元のテレビ局やラジオ局、携帯電話をチェックするよう市民に注意を促すものだという。サイレンは「オールハザード」を意図しているが、その使用は緊急時にケースバイケースで決定される。
局地的な緊急事態の場合、ファーストレスポンダーは、車両に搭載された公共放送システムを使用するか、戸別訪問によって地域住民に警報を発することができる。さらに広い範囲に警報を出す必要がある場合は、緊急事態管理システムを通じて状況の詳細を評価し、住民に警報と警告を出すための最も適切で利用可能な手段を決定する。サイレンの作動は通常、詳細情報を提供するために緊急警報システム(EAS)や携帯電話のワイヤレス緊急警報(WEA)の作動を伴う。
ハワイでは、毎月第一営業日の午前11時45分に、サイレンのシステムテストが行われている。トイヤ局長は、「ホノルル市は、サイレンを聞いた際に何をすべきかについてのガイダンスを一貫して提供している」と語る。
なお、サイレンに関する市のガイダンスは、ウェブサイトでも見ることができる。https://www.honolulu.gov/dem/preparedness/stay-informed.html
また、トイヤ局長は、「今後は、州や他の郡と協力し、警報・注意報システムの使用方法について、慎重かつ思慮深く協議していく。この話し合いには、状況に応じてサイレンの音色を使い分けることの検討も含まれることは間違いない」と述べている。
なお、DEMのウェブサイトによると、オアフ島の現時点では、安定した警報音は津波、ハリケーン、山火事などの災害を警告し、けたたましい警報音はキャンベル工業団地近辺での危険性物質に関する事故が発生したことを意味するという。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.30)