1週間前にニュージャージー州のある地域で発生した停電は、意外なものが犯人だった。セイレビル警察によると、それは変圧器の上に落ちた魚で、おそらく鳥が落としたものだという。
AP通信の報道によると、12日(土)、ニューヨークのスタテン島の南西にあるニュージャージー州のローワー・セイレビルの広範囲で停電が発生した。セイレビル警察によると、「ジャージー・セントラル・パワー・アンド・ライト」社の作業員が、変圧器の上に魚がいるのを発見したという。
同警察はフェイスブックに、「鳥が飛んできて落としたのではないかと考えている」と書き込んだ。その後の投稿では冗談交じりに、閲覧者にこの魚を「この無意味な死の犠牲者」として覚えておくよう呼びかけ、「ギリガン」というあだ名を付け、「働き者の家族」、「何千人もの父親」と呼んでいる。そして、容疑者が最後に目撃されたのは「南へ飛ぶ姿」であり、「武装はしていないと思われるが、非常に危険な人物である」ため、逮捕しようとしないよう人々に呼びかけている。
ジャージー・セントラル・パワー・アンド・ライト社の広報担当であるクリス・ホーニグ氏は、動物(通常はリス)は停電の一般的な原因だが、「魚は頻繁に起こる犯罪者のリストにはない」と述べた。同氏は、約2100人のセイレビルの顧客に2時間弱の影響を与えた停電は、おそらくミサゴ(タカの一種)のせいだと述べた。
ホーニグ氏によると、セイレビル地域にはミサゴが多く生息しているが、ミサゴは10年ほど前までは州の絶滅危惧種リストに載っていたという。同社はミサゴや猛禽類の保護プログラムを積極的に実施しており、巣の調査や監視、設備や送電線に近すぎる巣の移動などを行なっているという。
同氏はCNNに対し、停電中に辛抱強く耐えた顧客に感謝するとともに、昼食を失ったミサゴにも同情していると語った。「イベントでアイスクリーム・コーンを落としたことがある人なら、その気持ちがわかるだろう」
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写真:Shutterstock
(日刊サン 2023.8.22)