17日(木)、マウイ緊急事態管理局(MEMA)のハーマン・アンダヤ長官が辞任したと、リチャード・ビッセン・マウイ郡長が発表した。アンダヤ長官は健康上の理由で辞職を申し出て、ビッセン郡長はそれを受理し、即時辞任に至ったとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
ビッセン郡長は、「現在直面している危機の重大さを考えると、できるだけ早くこの重要なポジションに誰かを配置するつもりであり、すぐにでもその発表をしたいと思っている」と述べた。
アンダヤ長官は16日(水)にワイルクで開かれた記者会見にて、ラハイナの大規模火災の発生時に警告サイレンを作動させなかった決定について後悔していないと発言し、大きな批判を浴び、国際的なメディアの注目を集めた。
同氏は、ハワイではサイレンは主に津波に使われるもので、山火事に使われるものではないとし、「もしあの夜サイレンを鳴らしていたら、人々はマウカ(山側)に行ってしまい、もしそうなら、火の中に入ってしまっただろう」と説明した。なお、この日は、8日(火)の災害におけるMEMAの行動について、アンダヤ長官が初めて公の場で声明を発表した日だった。
また、ビッセン郡長は17日(木)午後、ラハイナで被災した5平方マイル(約13平方キロ)のうち、約45%が捜索されたと発表した。被災地では、FBIが携帯電話のデータを分析して行方不明者の捜索協力に当たっており、200人以上の捜査官と40頭の遺体捜索犬が活動を続けている。
ビッセン郡長は、サイレンを作動させなかったアンダヤ長官の決断に同意するかどうかは明らかにしなかったが、州司法長官事務所による山火事対応の見直しに郡は協力し、愛する家族や家を失った住民に焦点を当て続ける必要があると述べた。
なお、家族を捜している人々からDNAサンプルを集めるために1週間前に設立された「ファミリー・アシスタンス・センター」は、18日(金)から、現在のカフルイ・コミュニティ・センターから、カアナパリのノヘア・カイ・ドライブにあるハイアット・リージェンシーに移転する。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.18)