8月17日、ホノルル市に住む元CIA職員が親族と共謀して、国家機密に分類されている極秘情報を中華人民共和国に流した容疑で逮捕されたと連邦司法省が発表したことをホノルル・スターアドバタイザーが伝えている。

逮捕されたのは、香港出身の移民でアメリカ国籍を持つアレキサンダー・ユック・チン・マー、67歳だ。

8月12日にFBI捜査官が中国側スパイになりすましてマーに接触したところ、スパイ活動のための金銭を受け取り、「中国政府に協力して母国の成功のために仕事をし続けたい」と中国に対して自発的に協力をする姿勢と見せたということだ。

ハワイには太平洋戦略のための軍事施設が多く存在するために、アメリカ国家安全保障局が活動していることはよく知られている。

2012年には国家安全保障局に契約社員として働いていたエドワード・スノーデンが極秘文書を大量に盗んで逮捕状が発行されている。現在はロシアに亡命中。

FBI長官であるクリストファー・レイ氏は「中国は、我が国の情報と知的財産に対して長きにわたり大きな脅威である」と述べている。

2017年には、情報信用会社イクイファックスから1万5000件もの大量の個人情報が流出したが、これも中国によるハッキングと言われている。

マーは今後外国政府に国家機密の軍事情報を渡した陰謀罪で裁判にかけられ、有罪となれば終身刑となる。