ジッピーズでは先週から、店内での飲食に対して2%のキッチン費用(キッチン・チャージ)を上乗せしているとKHON2が伝えている。
同社によると、今回の上乗せは、物価上昇のコストを相殺し、厨房担当の従業員を確保するためだという。
業界では、チッキン費用を上乗せするレストランが増えていく可能性があると言われている。
ジッピーズでの費用上乗せは店内飲食のみで、テイクアウトには影響はない。
同社のマーケティング担当のケヴィン・イム氏は、「お客様が残してくださるチップを受け取れない厨房スタッフに何とか報いたいと思っており、特に忙しい時は尚更です」と述べている。レストランが忙しい時、給仕担当者はより多くのチップを受け取るが、厨房の従業員はそうではない。
しかし、このキッチン費用を追加することで、厨房スタッフも同様に報償を受けとることができるようになるという。
レストランがチップをまとめ、サーバーと厨房スタッフで分け合うのは違法という司法判断が下されてから、「ハイウェイ・イン」など一部のレストランではこのシステムが導入されている。
「牛角」でも一時導入されたが、顧客からの苦情によって中止した。
ジッピーズでは、上乗せをしないですむよう検討を重ねたが、運営コストが上昇していることと、従業員の確保が困難になってきたことで導入を決定したという。
また、9月6日から使い捨てのプラスティック容器やカトラリーの使用が禁止され、10月1日からは、ハワイの最低賃金も現在の時給10.10ドルから12ドルへ上がることになっており、レストラン業界の状況はさらに厳しいものとなる。
ハワイ・レストラン協会のシェリル・マツオカ氏は、「営業を続けるために、どのレストランでも様々な方法を検討していると聞く。今回の厨房スタッフのためのサービス・フィーというのは非常に優れたものだと思う。メニューの価格を上げることもできるが、必ずしも収益に繋がるわけではない。顧客は頭の中に予算を持っていて、メニューを値上げすると、デザートや前菜を頼まなくなる」と語った。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.8.16)