アリゾナ州で大規模給水制限
アメリカ中西部に住む4,000万人はコロラド川からの水で生活をしているが、降水量が少なく、水の需要が高くなっているという状況の中で、史上初の強制的給水制限が行われるとフォックス・ニュースが伝えている。
都市部は免除されることになるが、アリゾナ州の農家には深刻な打撃となるだろうという。
アリゾナ州ではトウモロコシの栽培が盛んだが、今年は早くから水不足が起こっていたために畑にトウモロコシは植えられてない。
トウモロコシの穂部分や茎、皮は小さく粉砕されて牧牛の餌になるが、今年トウモロコシが栽培されないとなれば、来年牛の餌が不足するため今後の畜産業にも打撃となるだろう。
アメリカ中西部では今年異常なほどに降水量が少なく、過去30年間で最悪な状態だという。
大きな影響を受けているのは、アリゾナ州、ネバダ州、そしてメキシコだ。
アリゾナ州ではトウモロコシや綿花などの栽培が広く行われているが、海外マーケットの影響を受けて苦戦を強いられている。
ウィル・テランダーさんはアリゾナ州で農業を営む一家の4代目として主に牛の飼料用トウモロコシを栽培しているが、水を節約するために来年まで大部分の土地には何も育てられない状況だ。
ゴムの生産のために用いられる、干ばつに強い低木グアユールという木に望みを持ち続けている一方、農業を諦めて別の仕事をすることも考えているという。
写真 : Shutterstock.com
(日刊サン 2021.08.12)
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