スペインでは、公共の場所でのエアコンの使用が制限されているとフォックス・ニュースが伝えている。
うだるような暑さが続くスペインだが、ロシアへのエネルギー依存を抑えるために、新しい省エネ規則が導入された。
規制では、店舗やオフィス、映画館などを含む公共の場所でのエアコン設定温度を摂氏27度以上にすることが求められているが、スペインではこれから数日、気温が摂氏37.8度に達し、その後も35度前後が続くとみられている。
スペイン環境省の担当者、ホアン・グロイザード氏は、「この計画の目的は、ロシアのプーチン大統領が、制裁としてヨーロッパへのガス供給の遮断を決定した場合に備え、冬のためのエネルギーの備蓄をすることです」と述べている。
また、スペインではこの冬、自宅の暖房を摂氏10度以上に設定しないという規制を検討している。
店舗は、午後10時以降ウィンドー照明を消し、冷房や暖房を利用している公共の場所では、9月末までに自動ドアを設置しなければならなくなる。
しかし、今回の規制は、スペイン国民からの激しい反対にあい、病院、学校、美容院は例外とされることになった。
EUでは、ロシアのウクライナ侵攻への対応として、今年中にロシアへのガスエネルギー依存を3分の2まで削減し、2030年までには完全に独立することを目指している。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.8.11)
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