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【ハワイニュース】空港セキュリティの列をスキップする新サービス

空港のセキュリティーチェックをより早く通過する方法が間もなくハワイに登場するが、消費者擁護団体によれば、万人向けではなく、調査が必要だという。

ハイテク警備会社の「クリアー(CLEAR)」は、州運輸省と契約を結んでおり、ホノルルとマウイの空港でサービスを提供する予定だ。ところが、クリアー社には全米から苦情が寄せられており、ベター・ビジネス・ビューロー(BBB)の格付けも低いことがわかったとハワイ・ニュース・ナウが報じている。

全米53の空港で、クリアー社の「アンバサダー」と呼ばれるスタッフは、長いセキュリティの列にいる旅行者に近づき、列を飛び越える手助けをすると申し出る。彼らは60日間の無料トライアルを売り込むが、無料期間が修了すると旅行者のクレジットカードに年額189ドルが自動的に請求される仕組みとなっている。ニューヨークBBBCEOであるクレア・ローゼンツヴァイク氏によれば、この販売戦術はBBBの懸念事項であり、「消費者は混乱し、その場の勢いで契約している。彼らは細かい点を理解していないのだ」と語る。

クリアー社のサービスは、搭乗者の顔のバイオメトリクスと身分証明書をスキャンしてデータベースに登録し、キオスク端末でチェックインし、身分証明書とフライト情報を素早く確認し、通常の列またはTSAプリチェック・ラインの先頭に案内するというもの。同社によると、採取されたデータは安全であり、他のいかなる団体にも販売または貸与されることはないという。

クリアー社はマンハッタンに本社を構えているため、同社への苦情はニューヨークBBBに照会されるが、過去3年間に全国で247件、今年だけでも117件の苦情があり、BBBでの同社の格付けはDマイナスとなっている。

典型的な苦情としては、非常に攻撃的なアンバサダーが無料トライアルを強引に勧めてくるというもの。無料期間修了後の料金などに関する説明が一切なく、質問しても「無料だ」という誤解を与える対応が多いため、詐欺まがいの行為だと批判する利用者が少なくないという。

ハワイ運輸局のエド・スニッフェン局長は、アメリカ本土の空港で自らも利用しているこのサービスには需要があると語った。同局は、クリアー社がホノルルに36台、マウイ島に12台の端末を設置することに同意しており、同社は年間5万ドルから6万ドルのリース料と、契約したハワイ在住者が支払う料金の10%を収めることになっている。なお、年内にはハワイ州の各空港への端末設置が完了する予定となっている。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.8.3)

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