アラスカ州最大の都市であるアンカレッジのデーブ・ブロンソン市長は、冬が近づくにつれシェルターのスペースが不足しているとして、州内のホームレスの一部を暖かい都市に移送する計画を立てている。しかし、これに対してホノルルのブランジャルディ市長をはじめ、ハワイではすでに反発の声が上がっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ブロンソン市長は具体的な候補地は挙げていないが、ハワイが選ばれる可能性もある。同市長は、「このような事態になったことは悲しいが、私たちは命を救うためにここにいる。それが私の仕事だ。昨年は、ホームレスや路上で命を落とした人々にとって、歴史上最も死者の多い年だった」と語った。そして、「暖かいところに行きたいとか、面倒を見てくれる家族や友人がいる都市に行きたいという人がいれば、我々はそれをサポートする」と説明した。
ブロンソン市長はハワイを候補に挙げなかったものの、ブランジャルディ市長は1日(火)、「この件に関して新しいのは、市長が自分の裏庭内での解決策を講じずに、その代わりに命を救う名目で意図的にこの計画をやると言い出したことだ」と、このアイデアに対して反論した。
ハワイでは悪化するホームレス問題に悩まされている。昨年、ハワイでは6000人近くがホームレス状態に陥った。その大半はハワイ在住者で、4人に1人はハワイ先住民である。
ブロンソン市長によると、このプログラムはまだ検討中で、どの都市を選ぶかは正式に決定していないが、最初の候補地としてロサンゼルスの名を持ち出している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.2)