亡くなった家族の散骨のためにハワイ島を訪れていたジョージア州の一家が、7月30日(日)の朝、人種差別的な動機による暴行を受け、病院に搬送される事件が起きたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
暴行被害に遭ったショーン・アルフォードさんによると、7月30日(日)の朝、19歳の息子がホテルに戻ると、一家が宿泊していたキング・カメハメハ・コナ・ビーチ・ホテルの外に男たちのグループがいたという。男たちに「お前の部屋に行こう」と言われたが、それを拒否したことで空気が変わり、男たちは息子のシャツや靴、携帯電話、財布などを奪った。
息子はなんとかホテルに入り、両親を起こして、「ホテルの外にいる連中に盗まれた」と言った。アルフォードさんは妻や息子、友人と一緒に外に出て、グループを見つけ、男たちのグループと話をしようとしたが、彼らは敵意をむき出しにしたという。「8人から10人の男たちが、私をボコボコに殴り倒した。私がやられている間、彼らは私に“起きろ白人少年”と言い続けた。また彼らは、息子に向かって“どうするんだ白人少年?”と叫んでいた。死ぬかと思った」
アルフォードさんの妻が911に通報し、警察が到着。アルフォードさんは救急車で病院に運ばれた。
旅行者が事件や事故に巻き込まれた際のサポートを行う「ビジター・アロハ・ソサエティ・オブ・ハワイ(VASH)」によると、旅行者が人種に基づく事件に巻き込まれることは珍しくないという。
VASHのジェシカ・ラニ・リッチ氏は、「殴られたり暴行被害に遭うのは多くの場合白人系で、旅行者だからであり、そのために加害者が使う言葉がある。それは人種差別だ」と語る。
リッチ氏は、「アメリカ本土や世界中の人々に、ハワイの人々が人種差別的だとか暴力的だと思われるのは悲しいことだ。我々はそのようなものではないのに」と付け加えた。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.8.2)