CDC オアフ島西部のワクチン低接種率の原因調査
ハワイ州衛生局によると、ワイアナエでは過去2週間でオアフ島のどのエリアよりも多い129件のコロナ感染が確認されており、オアフ島西部の医療施設では感染患者の治療に追われているとKHONが伝えている。
ワイアナエ・コースト総合ヘルスセンターの感染管理部長で疫病対策の専門家であるジェイコブ・シェイファー医師は「これほどまでに多くの重篤なコロナ患者を見たことがありません。コロナ患者入院数の記録を更新していて、陽性率でも同様です。救急部門に担ぎ込まれてくるコロナ患者も以前に比べると3倍増えました」と述べている。
「病床数も逼迫してきており、患者を受け入れられなくなる前に感染拡大を止めようと皆さんにワクチン接種をお願いしています。ワイアナエ地区だけで現在1,000件以上の感染があると見ています」
ワイアナエ地区はオアフ島の中で最もワクチン接種率の低い地域で、およそ35%だと言われている。
米国疾病管理予防センター(CDC)では、この地域での低いワクチン接種率の原因調査のために来週スタッフを派遣することにしているという。
ハワイ原住民と太平洋諸島の人々のワクチンに対する信頼を深めるためにどのような対策が必要かを検討するためだ。
シェイファー医師も「我々も住民に対してはそれぞれのグループに評価テストを行っており、ワクチン接種への理解度、動機、認識などを掘り下げて、今後どのようにしたらこれらの人々に接種を拡大できるかを考えています」と述べている。
またワイアナエ・コースト総合ヘルスセンターではこれ以上感染を拡大させないために濃厚接触者の追跡にも力を入れている。
デービッド・イゲ知事は、入院患者数を低く抑えるために医療機関と協力しているが、解決方法は簡単だという。
ハワイ・ヘルスケア・アソシエーションのCEO兼社長であるヒルトン・レイテル氏は「コロナ感染による入院患者の95%から98%は、ワクチン接種を受けていません。ワクチン接種を受けていればこの入院を防ぐことができるのです。防ごうと思えば防げるのに、これらの入院患者の増加によって、他の患者が必要としている手術や治療が遅れるというのは非常に問題だと思います」と述べている。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.07.29)
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