公立学校でのコロナ対策 ガイドライン発表
7月26日、ハワイ州衛生局は州内の公立学校における対面授業の開始に伴い、「幾重にもわたる予防対策」として見直された新型コロナウィルスのガイドラインを発表したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ハワイ州疫病対策担当代理であるサラ・ケンブル氏によると、ガイドラインでは生徒、教師、学校スタッフに対するワクチン接種の奨励、検査によるスクリーニング、できる限り生徒児童を3フィート離すこと、教室内の換気をよくすることなどが挙げられているという。
公立学校で新学期が始まる8月3日の8日前に発表されたこのガイドラインの見直しは、今月初めにアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が発表した学校に対する推奨事項に従ったものだが、ワクチン接種の有無に関わらず全ての教師、スタッフ、生徒児童にマスク着用を推奨している点で、一歩踏み込んだものとなっている。
ハワイ州ガイドラインでは屋内だけでなく、屋外においても混雑している場合にはマスク着用を求めているが、7月9日に発表されたCDCのガイドラインでは、ワクチン接種が完了していない個人のみ屋内でのマスク着用が必要としている。
ケンブル氏は、ハワイ州としては「運営上の理由と平等の観点から」全員にマスク着用を推奨するすることを決定したと言う。
ハワイ州ではデルタ変異株の感染拡大により、7月26日まで12日間連続して3桁の感染件数を記録している。
感染数が増加傾向にある中でも公立学校における対面授業の再開を優先したガイドラインは、昨年オンライン授業でしか学べなかった子供たちの状況を踏まえたものとケンブル氏は述べている。
「昨年はリモート授業だけと言う状況の中で、多くの子供たちはメンタルヘルスの問題に直面すると言う危機的な状況にあったのです。学校にもどって通常の授業を受けることは、我々の社会が普通の生活に戻るという動きの中において中心となる核の部分です」
ケンブル氏によると、学校は新型コロナウィルスの感染が拡大する主な場所ではないという。
「12歳未満の子供たちにデルタ変異株に感染している件数は増加しているけれども、ワクチン接種を受けていない大人たちからの感染する方が(学校の対面授業よりも)大きなリスクです」
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.07.27)
シェアする