カリフォルニアで最も象徴的なビーチのひとつであるサンディエゴのラホヤ・コーヴでは、野生のアシカが多く生息している。しかし、小さなビーチに観光客が押し寄せ、アシカに接近しすぎることがしばしば問題になっている。
KSWBの報道によると、23日(日)の夕方、多くの観光客が小さなビーチにひしめき、離乳したばかりの子どものアシカに近づいて写真を撮ろうとしていたところに、大きなアシカが海から出てビーチに突進する出来事たあった。人々は驚いて叫びながら逃げ回った。
人を威嚇するかのように見えるが、専門家によると、人間を標的にしたものではない可能性が高いという。シエラクラブ・シール協会のロビン・ダヴィドフ会長は、「アシカの世界では、今は繁殖期で、オスは水中でも陸上でも縄張りを確立しようとしている」と言い、オスのアシカが交尾のための縄張り争いをしていただけだろうと述べた。
このビーチで野生のアシカが群衆の中を走り抜けるのは、今回が初めてではない。昨年も、繁殖期に同様の事件を捉えた動画がTikTokで共有されている。しかし、アシカは挑発しない限り、故意に人を攻撃したり、突撃したりはしない。ダヴィドフ会長は、「そこにはたいてい別のアシカがいる。アシカは人のことなど気にしていない」と言い、人間が怪我をする危険性が最も高いのは、通常、海水浴客がアシカのスペースを侵害したり、アシカと一緒に自撮りをしようとしたり触ろうとしたりして、アシカを驚かせた場合だと説明している。
この地域では厳密な規制や罰金は設けられていないが、連邦政府のガイドラインがあり、ラホヤ・コーヴで不特定の観光客に見られる行為のいくつかは違法とされている。ビーチには、海の生物に触れないよう警告する標識が掲げられているが、取り締まりがほとんどないため、どうすることもできない。
ダヴィドフ会長は、「アシカとアザラシはラホヤの観光の目玉だ。彼らはここに毎日いるので、野生動物との出会いを楽しむなら、ただ遠くから見るだけにしてほしい」と述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.7.26)