溺れる人を見かけたときに取るべき行動とは?
ハワイではこの1週間で、溺れかけた人を助けようと海に飛び込んだ善意の人が2人亡くなっている。
オアフ島西部とハワイ島で起こった痛ましい事故だが、海難救助隊では注意喚起を行っているとKHONが伝えている。
アレジャンドロ・パリスボさんはルアルアレイ・ビーチで釣りをしていた時に知人のウィリアム・アママリンさんに偶然出くわした。
アレジャンドロさんはこの周辺で生まれ育っているために海の状況が良くないことを知っていたので、ウィリアムさんには海に入らないように注意した。
それでもウィリアムさんは海に入って溺れそうになり、アレジャンドロさんは救助のために飛び込んだが、二人とも助からなかった。
4日後には、パトリック・フガさんがカウの沖合で魚釣りをしている時に海に流され、一緒に釣りをしていたペテロ・フィナウさんが救助のために海に飛び込んだが、二人とも遺体で発見された。
溺れようとしている知人を助けようとした二人の勇敢な行為は、残念な結果となってしまったのだ。
海難救助隊(オーシャン・セーフティ)のカウィカ・エカート氏は、海での注意点とこのような非常事態でどのように行動すべきかを説明している。
「まず最初に一番重要なことは、決して海の力を過小評価しないことです。大きな波や強い流れが来ればあっという間にさらわれてしまいます。常に注意しておくことが重要です。そして、流された場合には絶対にパニックに陥らないことです。そしてもし溺れそうな人を発見したら911に電話してください」
「もし、浮くもの(クーラーボックスや浮き輪など)があれば、その人に向けて投げてください。自分自身は絶対に飛び込んではいけません。溺れようとしている人の救助を遂行しながら自分自身も生き延びるだけの能力がないのであれば、衝動的に飛び込むことは最悪です」
「海に流されてしまった場合には、まず落ち着いて岩岸から遠ざかるように泳いでください。大抵の人は岩岸によじ登ろうと岩に向かって泳ごうとしますが、これはダメです。波で体が岩に打ち付けられてしまうからです」
「事前の準備として重要なのは、海に入る前に岸にいる人にどこにどれくらいの間いくのかを伝えておくことです。もし戻ってこない場合には探索を始められます。どのあたりを探すべきなのか明確にわかるからです」
写真 : Shutterstock.com
(日刊サン 2021.07.15)
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