タイの「バーガーキング」で、本場アメリカにはない特別なメニューが発売されたことが話題になっている。そのメニューとは、バンズに大量のチーズのみを挟んだ斬新な「リアル・チーズバーガー」だ。ところが、このメニューは先週デビューしたばかりにもかかわらず、すでに店頭から消えつつあるとニューヨーク・タイムズが伝えている。
リアル・チーズバーガーは、ゴマが乗ったバンズに、アメリカンチーズ20枚が挟まれているだけで、肉はもちろんソースやピクルスも入っていない。また、チーズは焼かれておらず、溶けてもいないという。このシンプルすぎるメニューに対し、バーガーキング・タイはフェイスブックで「冗談ではなく、これは本物のメニューだ!」と投稿している。価格は109タイバーツ(約3.15ドル/430円)。
ネット上では話題をさらったにもかかわらず、リアル・チーズバーガーの評判は良くなかった。
タイのニュースサイト「ココナッツ・バンコク」のニッキー・タンスクル記者は、ソースもパティもないため、「今まで食べた中で最もドライなハンバーガーだった」とコメントしている。また、メディア会社「ライフスタイル・アジア」のエリック・サーバノ氏は、このパサパサのバーガーは「消化器官に衝撃を与える」とし、「バーガーキングはなぜこのメニューを作ったんだ? チーズが余っていたのか、単に私たちが嫌いなだけなのかも」とコメントしている。
各ファストフード企業は、新しい顧客を呼び込むために、長い間、衝撃的なメニューに挑戦し続けている。
1月には、バーガーキング・タイがチョコレートバンズを使ったバーガーとチョコレートソースをかけたフレンチフライを販売。アメリカでは、KFCがパンの代わりにフライドチキンを2つ使った「ダブルダウン」というサンドイッチを作り、2010年、2014年、今年3月に短期間販売した。ダンキンドーナツは2013年、卵とベーコンを半分に切ったドーナツで挟んだ朝食サンドイッチを発売。アメリカのピザハットは2015年、28個の小さなピッグス・イン・ア・ブランケット(ソーセージロール)でクラストを飾った「ホットドッグ・バイツ・ピザ」を販売している。
なお、リアル・チーズバーガーは、現地時間13日(木)に販売が終了した。また、同メニューは米国を含む他の地域でも今後販売される予定はないという。
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