公務員や議員など公職にある者の逮捕起訴や有罪判決が続く中、市民からの信頼回復は急務だとして、州倫理規定向上委員会が対応を検討しているとKHON2が伝えている。
委員会のメンバーであるバーバラ・マルモト氏は、「国全体でも州内でも、政治に対する信頼が失われつつあります」と述べている。
先週、元州上院議員のカラニ・イングリッシュ被告が収賄罪で連邦刑務所での3年の実刑判決を受け、元州下院議員のタイ・カラン被告も10月に判決が言い渡される予定で、元ホノルル市検察官のキース・カネシロ被告は裁判が始まるのを待っている、といった状況だ。
ホノルル市検察官のスティーブ・アルム氏は、「暴力犯罪を阻止することはできませんが、政治腐敗を含めたホワイト・カラー犯罪は阻止することが可能です」と述べている。
ホノルル市検察官事務所は13日(水)、州倫理規定向上委員会に対して、公職者へのより厳しい罰則を求めた。
「公職者による犯罪の撲滅に必要なのは、必ず全ての容疑で刑務所に送り込むことです。そうすれば、別の関係者を検挙するために、検察に協力するようになります。今はそうではなく、もし捕まったとしても刑務所に行くことはないだろうと楽観的に考えているのです」
この考えには、カウアイ島とマウイ島の検察当局や委員会も賛成しているという。
委員のひとり、フローレンス・ナナクニ氏は、「初犯であっても、保護観察処分や判決延期処分になるべきではありません。ほとんどのホワイト・カラー犯罪者は初犯なのです。このような犯罪に対しては多く罰金を科し、不正によって利益を得たことは非難されるべきなのです」と述べている。
州司法局では、より厳しい連邦法を手本としながら、来年の議会立法に向けて、汚職摘発のための法案の準備を始めているという。
また、ホワイト・カラー犯罪摘発のための新しい部署も設置された。
倫理規定向上委員会では、年末までにガイドラインをまとめることにしている。
マウイのアンドリュー・マーティン検察官は、「すべての公務員には高い倫理が求められます。地域社会と納税者に対するサービスを提供するのが職務だということを忘れたり、おざなりにすることは許されません」と述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.7.14)