もうすぐ新学期、学校はどうなる?
もうすぐ始まる新学期だが、遠隔授業をどうするのかという件は宙に浮いた状態で、数週間のうちに再開される新学期の準備をしている教師たちはこの状況を心配しているとKHONが伝えている。
7月15日(木曜日)に、ハワイ州教育委員会が今学期に遠隔授業を行うのか行わないのかについて投票をすることになっている。
昨年、多くの教師は、学校での授業を受けるという生徒と自宅から遠隔授業を受けることを選択した生徒の両方を教えることになった。
中学校教師サラ・ミリアンタさんは、両方のバランスをとるのが難しかったという。
「例えば、クラスで一人の生徒が質問をして私が机から離れることになる。そうすると遠隔授業の生徒たちがチャットで、『先生どこに行っちゃったの?』『何が起こったの?』とか話をするのです。同時に二つのグループの生徒に教えることはできないと感じます」
6月に行われた教育委員会の会議では遠隔授業を続けることを考えているという意見があり、教員組合は同様の意見だったが、一人の教師が全てを見るということは好ましくないとしている。
ハワイ州教職員協会の代表を務めるオサ・ツイ氏は「もし州全体として大々的に遠隔授業をするのであれば、素晴らしいと思います。それぞれの学校で遠隔授業を望む数人であれば、これらの生徒だけをまとめて資格のある教師が本当の意味での遠隔授業を行えます」と述べている。
現在、新型コロナウィルスの変異種に対する懸念が広がっており、多くの子供たちはワクチン接種を受けられない状態の中で、遠隔授業という選択肢がなくなってしまったらどうなるのか。
ツイ氏は「我々が本当に心配しているのは、(遠隔授業をしないのであれば)保護者たちが子供を公立学校から引き上げてしまうかもしれないということです。これは子供にとって大きな不利益となります。そして生徒数が減れば予算も削減されてしまいます。遠隔授業という選択肢があることは重要なのです」と述べ、教育委員会と州教育局がみんなが納得する妥協点をすぐに見つけて欲しいという。
ミリアンタさんは「私たち教師は新学期に向けて指導計画を立てています。遠隔授業をするのかしないのかの方向性を決めてもらわないと困るのです」と述べている。
写真 : Shutterstock.com
(日刊サン 2021.07.14)
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