警察官不足の穴を埋めるための対策として、ホノルル市では、州内で最も旅行者の集まるワイキキでの夜間パトロールに民間の警備チームを導入する新たな試みを行っているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
警備チームはホノルル警察(HPD)の非番警官で構成されている。ワイキキ・ビジネス・インプルーブメント・ディストリクト(WBID)の会長兼エグゼクティブ・ディレクターであるトレバー・アバーズーラ氏は、「彼らは犯罪を犯している可能性のある人物や、そこにふさわしくない人物に近づく方法を知っている」と言い、警備チームの活動が人々に安心感を与えていると語っている。
警備員は全員、「マット・リヴァイ・セキュリティ」で働く非番の警官で、胸に「ML Security」、背中には「SECURITY」と書かれた黒いシャツを着用している。 合計4人の警備員が、週7日、夜8時から朝4時までの各シフトで働いている。警官としての任務中とは違い、手錠や職務用の武器も携帯していないため、より深刻な対応が必要な場合は、警察を呼ぶことになっている。
費用についてはパンデミック後の連邦復興基金から45万ドルが充てられており、市とマット・リヴァイ・セキュリティとの契約は6カ月間(11月末まで)となっている。
リック・ブランジャルディ市長は、WBIDと協力してこのプロジェクトを実現した。ワイキキの安全性を確保することで、さらに存在感をアピールすることにつながるためだ。市長は、「これは、地元の人々、旅行者、ビジネスなど、誰にとっても良いことだ」と述べている。
HPDは、現在、400人近い警官不足に悩まされている。アバーズーラ氏は、勤務中の警官には、現在警備員が行っているパトロールを行うような時間はないと語る。同氏は、「民間の警備員はひたすらビーチに専念してている」とし、民間警備チームは貴重な人材資源だと述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.7.11)