2011年の大地震による津波被害を受け、長らく閉鎖されていた「コナ・ビレッジ・リゾート」が、7年にわたるゼロからの改装工事を終えて再オープンしたとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
カリフォルニアを拠点とする世界的な不動産投資会社、「ケネディ・ウィルソン」が開発したこのリゾートは今月1日(土)、ローズウッド・リゾートのコナ・ビレッジとしてリニューアルオープンした。ニューヨークのローズウッドホテルをはじめ、世界18カ国に31のラグジュアリーレジデンス、ホテル、リゾートを展開する「ローズウッドホテル&リゾート」のハワイ初進出となる。
コナ・ビレッジ・リゾートは1965年にハワイ島コナ・コーストの81エーカーの敷地に建設された象徴的なリゾートだった。2011年に日本沖で発生したマグニチュード9.0の地震による津波でガス、水道、電気、廃水ラインが破損し、当時125棟あったバンガローのうち約20棟、レストラン2軒、メインオフィス、オーシャン・アクティビティ・センターなどが被害を受けた。
当時のオーナーであった「コナ・ビレッジ・インベスターズLLC」は、コンピューター界の大物マイケル・デル氏と投資管理会社「ロックポイント・グループLLC」の関連会社だ。同社は再建を誓ったが、金銭的な問題で最終的に「ケネディ・ウィルソン」がリゾートを引き継いだ。地主であるカメハメハ・スクールズとケネディ・ウィルソンは、2016年に地上権に関する最終合意に達し、修理と改修工事の再開への道が開かれた。
ケネディ・ウィルソンの会長兼CEOであるウィリアム・マクモロー氏は、6月28日(水)に行われたリゾート再開のブレッシングの後、ホノルル・スター・アドバタイザー紙の独占インタビューに応じ、開発の焦点は、リゾートの文化的歴史と自然の美しさを強調する「ライト・オン・ザ・ランド」アプローチであると語った。
同氏はまた、開発における50%のパートナーはローレン・パウエル・ジョブズ氏であり、地域社会との関わりから開発、運営に至るまで、すべての重要な決定は密接に連携したパートナーシップの賜物であると付け加えた。パウエル・ジョブズ氏と彼女の亡き夫でハイテク業界の先見者であるスティーブ・ジョブズ氏とその家族は、マクモロー氏と彼の家族と同様に、津波で閉鎖される前のコナ・ビレッジに長年滞在していた。
ローズウッドのハワイ初となるこのリゾートは、元の施設よりも25棟多い150棟の独立したゲストハウスがある。わずかな拡張をしながらも、オリジナルの間取りの多くを活かした構造で、過去に漁村だった歴史をオマージュした、レトロなハワイアナの雰囲気を持つリゾートとして生まれ変わった。
1泊2000ドルからの同リゾートは、Wi-Fiを完備し、携帯電話の使用は禁止しないものの、テレビはリクエスト制となっている。大規模な太陽光発電所によって100%再生可能エネルギーで電力を供給し、逆浸透膜と廃水処理プラントも自前で運営している。
敷地内には、ジャクソン夫妻のスクーナー船を改装したオリジナルの「シップレック・バー」や「トーク・ストーリー・バー」といったダイニングがある。その他、屋外レクリエーション・プログラムや、フィットネスセンター、テニスコート、複数のスイミングプールも完備。地域や学校のグループを受け入れる文化センターも建設が進んでいる。
シェアする