ハワイ大学マノア校の学生や研究者は、最新鋭のデジタル化ラボの助けを借りて、200年前の貴重な日本の絵巻物2冊にアクセスできるようになったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
鯨魚鑬笑録(げいりょうらんしょうろく)は「捕鯨の簡単な概要」と訳され、江戸時代の捕鯨の全過程が描かれている。1819年に制作されたこの2つの絵巻物は、2020年にハワイ大学に寄贈された。以降、この絵巻物は図書館のアジア・コレクションで予約をして直接見ることしかできなかったが、2021年、ハワイ大学マノア校図書館は絵巻物のデジタル化プロジェクトを開始した。
絵巻物はそれぞれ39フィート(約12メートル)と35フィート(約10.6メートル)に及ぶ大作だ。2022年8月に同図書館がデジタル化ラボをアップグレードしたことで、このプロジェクトは恩恵を受け、今日、巻物を見る人は驚くほど細部まで見ることができるようになった。
ハワイ大学マノア校のクレム・ガスロ司書は、「近くにズームすると、顔料の筆跡、紙の木目、過去200年間に蓄積された損傷を見ることができる」と語る。また、同氏は、「歴史的文書、貴重文書、写本、写真、地図、美術品など、図書館のコレクションやアーカイブには多くの宝物があり、私たちは今、州内でも最高の文化デジタル化ラボのひとつと言える」と語っている。
同図書館が次に取り組むのは、アジア・コレクションの韓国資料400巻のデジタル化である。
デジタル化された鯨魚鑬笑録はこちら:
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