4日(火)の独立記念日の祝日に、イヴィレイの「ホーム・デポ」で、窃盗団がカートに工具を詰め込み、そのまま玄関から出ていくという大胆な万引きが起こった。犯行の様子は動画に収められており、SNSなどで拡散されている。
ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、動画には、通路の一角でマスクをした二人組の男が数千ドル相当のミルウォーキー・ブランドの電動工具をカートに積み込み、代金を払わずに何食わぬ様子で店から出て行くところが映っている。
目撃者によると、従業員や他の客たちの視線があり、カメラを回す人もいる中で、男たちはケージの鍵を切断し、いくつかの商品を盗んだという。その場で警察への通報は行われたものの、被害届けは出されず、後になって提出されたという。
翌5日(水)、ホーム・デポの棚は補充され、新しい鍵が設置された。高価な商品は手の届かないところに保管されたが、従業員によれば、それが精一杯であり、盗難は日常茶飯事だという。とくに、4月にカリフォルニア州でホーム・デポの従業員が万引きの容疑者と口論になり射殺された事件の後ではなおさらだ。
ホーム・デポの広報担当者は声明の中で、「従業員と顧客の安全が第一だ。万引き犯に対処するための特別な訓練を受けた警備員を配置し、従業員と顧客の安全リスクを減らしている。他の従業員には、万引きの疑いのある人物には危険なので近づかないよう指示している」と述べている。
なお、この事件は第2級窃盗事件として立件されているが、犯人はまだ逮捕はされていない。
ホノルル警察(HPD)の巡査部長でありクライム・ストッパーズのクリス・キム氏は、この手の窃盗犯は盗んだ商品をオンラインで安く売っており、その購入者も犯罪に加担することになると警告している。「他の窃盗団にも見られる手口で、これまではアメリカ本土で起きていたことが、徐々にハワイにも押し寄せてきている。しかし今、このビデオがインターネットに投稿され、拡散されていることは、法執行機関にとっては非常に気になる」
HPDは、万引き犯を通報するよう店舗や従業員に呼びかけている。それが容疑者を捕まえる唯一の方法なのだ。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.7.6)