多くのハワイのホテルは、春のシーズンが予想以上に低調であったため、それを補うために夏の繁忙期を当てにしており、中には部屋を埋めるためにカマアイナ(ハワイ住民)向けプランを増やしているところもあるとKHON2が伝えている。
ハワイ州観光局(Hawaii Tourism Authority:HTA)のホテル・パフォーマンス・レポートによると、5月のホテル客室稼働率は昨年と比べ2%減少した。
カイマナ・ビーチ・ホテル総支配人のハアヘオ・ザブラン氏によると、夏の客室稼働率は回復する見込みで、「今後2~3カ月は、ほんの数カ月前よりずっと好調だ」と語っている。
一方、アウトリガーのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるショーン・ディー氏は、春に客室稼働率が低下したのは、アメリカ西海岸や日本を含むアジア諸国のような大規模市場であったとし、「ハワイ、とりわけ隣島にとって、歴史的に常にナンバーワンの市場であった米国西海岸から、約10%の引き下げが見られる」と語っている。
多くのハワイ旅行者は、数週間前にホテルを予約するため、ホテルは数カ月先の予約を埋めるのに苦労している。カイマナ・ビーチ・ホテルやアウトリガー・リゾーツ&ホテルズのようなホテルは、ハワイ住民に向けたカマアイナ市場を開拓してビジネスを盛り上げている。カイマナ・ビーチ・ホテルでは期間限定で、安心料金の20%オフ、リゾート料金の免除、バレーパーキングの50%オフ、2ドリンクを提供している。アウトリガーの各ホテルも、ハワイ住民向けのリゾートフィー免除やその他の割引を行っている。
ディー氏は、「ワイキキでブルーノートのショーを楽しみたいと思っている地元のグループ客の需要に答えたいと考えている。我々は、彼らにワイキキで夜を過ごしてもらいたいのだ」と語っている。
一方、ワイキキ・グランド・ホテルの経営者であるマーク・ハワード氏は、フルサービスのホテルとは異なる運営をしていると語る。同ホテルはホテル・コンドミニアムであり、リゾートフィーがない。ハワード氏によると、通常、年間を通して料金を低く抑えているため、予約数を一定に保つことができるのだという。
ハワード氏は、「私たちは、大手ホテルのような自動化されたシステムに頼るのではなく、オンラインで手作業で料金と稼働率を管理している。個々の物件や個々のユニットに注意を払うことで、より高い稼働率を維持することができる」と述べている。
今夏、ホテルが空室を埋めようと努力する中で、ハワイ住民はお得なサービスを見つけることができそうだ。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.28)