ハワイに観光客殺到 レストランなどの地元企業、対応策に苦慮
ハワイ州では、7月8日からワクチン接種済み米国内旅行者のPCRテストが免除される。その後、ハワイに旅行者が殺到することが予想されており、州内のレストラン、小売店、レンタカーなどが対応策に頭を痛めている。
ハワイ州では、未だパンデミック下の社会的制限がある一方、本土から大勢の旅行客が訪れていることから、旅行客に対応する企業は人手不足に陥っている。現在、既にレンタカーが不足しており、レストランの予約も困難な状況だ。また、従業員はストレスから接客が疎かになる傾向にあり、ハワイのビジターが求める「アロハスピリット」の欠如も問題になっているという。ハワイ州は未だ屋内でのマスク着用義務がある数少ない州の1つということも、旅行客と企業の間で混乱の一因になっている。
本土からの旅行者がワクチン接種済みであっても、ハワイ州のワクチン接種率が70%に達するまではSafe Travels のウェブサイトに全ての情報を入力する必要がある。また、ワクチン未接種の旅行者とワクチン接種を受けられない12歳未満の子供は、事前にPCRテストを受ける必要がある。
ハワイ観光局の「Visitor COVID-19」が今月、旅行客を対象に実施したオンライン調査によると、過去数ヶ月間のハワイ旅行の満足度は、旅行客の数の増加に反比例する形で低下している。2020年12月、2021年1月の調査では85%がハワイ旅行について「満足している」と評価していたが、2021年6月の調査では76%に低下した。また、調査回答者の30%が「レストランなどのキャパシティが限られていることが問題」と答え、17%が「ハワイ州のパンデミック下の制限や義務が混乱と混雑を招いている」と回答。15%が「パンデミック下の制限を緩めた方が良い」と答え、11%が「レンタカーや交通手段の欠如」を指摘した。「今後6か月以内に友人や家族に訪問先としてハワイを推薦するかどうか」という質問では、「可能性が非常に高い」と答えた割合は、2020年12月、2021年1月の調査では86%だったが、先月の調査では64%に低下した。
7月8日から、集会の人数制限が屋内で最大25人、屋外で75名に増加する。レストランのキャパシティは75%に上げられる可能性があるものの、デュークス・ワイキキのマネージャー、ダンテ・ケア氏は「バーやイベントにとっては歓迎すべきニュースだが、州が6フィートの社会的距離の要件も取り下げない限り、レストランにとってはそれほど重要なことではない。テーブル間の社会的距離の要件が3フィートに下がらない限りキャパシティを75%に増やすことは不可能だ」と述べた。
写真 : Cavan-Images _ Shutterstock.com
(日刊サン 2021.06.28)
シェアする