ジョー・バイデン大統領は26日(月)、サービスのない、あるいはサービスが遅すぎる場所に高速インターネットを提供するために、全米で400億ドル以上を分配すると発表した。これにより、ハワイ州には約1億5000万ドル近くの連邦資金がもたらされ、ハワイ全土、特に地方の家庭にブロードバンドとインターネットサービスが普及される見込みであるとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
バイデン大統領は、高速インターネットはもはや贅沢品ではなく、「絶対的な必要品」であると述べ、2030年までに全米の全世帯が米国製のケーブルを使ってアクセスできるようにすると約束した。
シルビア・ルーク副知事によると、ハワイ州は、地方に公平でアクセス可能なインターネットを提供する「ブロードバンド公平アクセス普及プログラム」に参加することとなっている。この発表は、ハワイが島間インターネット接続のための海底ブロードバンドケーブルのインフラ強化のために、米国財務省から1億1550万ドルを受け取ったわずか2カ月後に行われた。
高速インターネットは、とくに地方の農村部において、医療やリモートでの仕事、教育への幅広いアクセスを確保するために重要な手段となる。ルーク氏は、「理想的な状況は、すべての家庭に回線を引くことだが、多くの場合、それは経済的に実現不可能となっている」と述べている。
同氏は、ハワイ大学情報技術担当副学長兼最高情報責任者であるギャレット・ヨシミ氏の協力を得て、州のインターネット新構想の陣頭指揮を執っている。ヨシミ氏は、まず家庭のインターネット接続を確保し、次にコミュニティセンターへの接続を優先すると述べている。
ハワイ州は、今回、連邦からの追加資金を得たことで、インターネット接続の確保と安全なインフラの構築という2つの新構想に対し、平行して取り組んでいくこととなる。両者への取り組みは同時に行われるが、インフラ建設に必要な数年とは異なり、デジタルリテラシーへの取り組みはすぐにでも始められるとヨシミ氏は述べている。
資金のうち74万ドルは、ハワイ州ビジネス経済開発及び観光局(DBEDT)が、ハワイ・ブロードバンド・デジタル・エクイティ・オフィスが運営する「アフォーダブル・コネクティビティ・プログラム」のアウトリーチを実施するために使用される。このプログラムでは、対象世帯に毎月インターネット料金の割引と、ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレット端末の1回限りの最大100ドルの割引が提供される。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.27)